いかにして私はフリーペーパー「WEBと健康」を思い立ち、作り上げたか?

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

最近はポッドキャスト以外のエントリーがすっかり滞っております。とはいえ、ここ数年のヤトミックカフェの通常運行ではありますが、時間ができたので思い立ったように書き始めた次第です。

実は私、フリーペーパー「WEBと健康」を、今年(2016)の7月に上梓いたしました!

思えば企画を思いついたのが2015年の6月。約1年をかけて、作り上げました。

「WEBと健康」は、ヘルスケアや、その他、様々な「健康」のコンテクストにおいて、第一線で活躍している皆さまのインタビュー集となっております。

タイトルの通り、ややへんてこな企画でくくられた、至極まっとうなインタビュー集です。

今回は、備忘録として、どのようにこの「WEBと健康」というへんてこなフリーペーパーの企画を思いつき、フリーペーパーをいかに作り上げたか?について書きたいと思います。

企画を思い立った経緯

きっかけは、まったくの思いつきでした。

2015年6月のある土曜日の真夜中、脳に電流が走るように、ふと

「WEBと◯◯」というテーマで、インタビューを集めてみたら面白いかも?と思いつきました。

これはフリーペーパーの前書きにも書いたのですが、私は、「WEB」というものは、すでに、「ブラウザで見るもの」というよりも、「世界そのもの」になっているのでは?という意識を抱いていました。

テクノロジーが導く世界の中で、「健康」とは何なのか?という壮大かつ、よくわからない曖昧なテーマを立てたのです。

よくわからないテーマながら、これは、インタビューの内容を幅広くすることに役立ちました。まさに「WEBと健康」というテーマでしか括れないインタビューになったと自負しております!

・・・とかっこつけたはいいものの、「よくわからん」とか「イミフ」とか、さんざん言われました。

そこで、僭越ではありますが、私の問題意識と近い!と思った、以下の著書から、抜粋させていただきます。

変化は不可避だ。われわれはやっと、ほとんどが目に見えない形ではあるものの、すべてのことが変異し変化を被っていることを理解し始めている。

現在の生活の中のどんな目立った変化も、その中心には何らかのテクノロジーが絡んでいる。テクノロジーは人間性を加速する。テクノロジーによって、われわれが作るものはどれも、何かに〈なっていく〉プロセスの途中にある。

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インタビューする人を選定する

テーマを決めたので、次にインタビューのアポを取る算段を立てました。アポは、まったくのぶっつけです。誰に話を聴きたいか?ということを決めるところからスタートしました。

「ヘルスケア スタートアップ」で検索をしたり、本で読んでひっかかっていたテーマについて話を聴くために様々な団体を探したり、友人の伝手で紹介をしていただいたり。

すべて突撃でメールを送り、「こういうフリーペーパーを作りたいのだが」ということで企画書を送り、打診していきました。

もちろん打診したすべての人に受けていただいたわけではありませんが、意外と受けていただけるものだ。打診してみるものだ!と実感いたしました。

インタビューする

インタビュー前には資料を読み、質問項目を10〜20ほど挙げていきました。質問項目はEvernoteに記録していきました。

ただ、実際のインタビューでは、用意していた質問項目から脱線し、興味の赴くままにお話を聴いていきました。

本当に、どこの馬の骨ともわからぬ人物にわざわざ時間を割いていただき、かつ丁寧にお話をしていただいたことには、感謝してもしきれません。

そして今回、インタビュー時に有利だったのが、勤務時間にインタビューをすることを会社に許可してもらったことです。勤務時間外では時間を作るのがなかなか難しかったと思うので、この配慮にも大変感謝しています。

中身を作る

1.テキストを作る

インタビューを記録したら、音声からテープ起こし→原稿作成のフェーズに移りました。

やってみてわかったのですが、私はテープ起こしが苦手です。1時間〜2時間近くにもなる音声を、聴きながら数分ごとにちまちまと止めて、文字に起こしていく作業は、苦行でした!

あまりにも苦行だったので、後半はテープ起こしサービスを使いました。多少お金は払いましたが、金で時間を買いました。大変快適でした。

テープ起こしされたテキストから、インタビュー原稿を作るのはもともと好きだったので、楽しくできました。

2.原稿をチェックしてもらう

インタビューを受けていただいた方に、原稿をチェックしていただくフェーズは大切です!

もともと好意で受けていただいたので、内容に関しては、遠慮なくすべて直していただきました。

特に、企業に勤めている方にインタビューした場合は、広報部にもチェックをお願いし、修正をいただきました。(当然ですが、さらにその上で内容に誤りがある場合は、私の責任であります。)

ただでさえお忙しいところに、原稿をチェックしていただく時間ももらってしまい、恐・縮・至・極でありました。

3.写真撮影をお願いする

当初、写真も自分で撮ろうと思ったのですが・・・猿以下のノーセンスに早々に断念!

WEBメディア「しゃかいか!」の敏腕カメラマン・市岡さんに多忙の合間を縫ってお願いいたしました。本当に有難うございます。

素敵な写真を撮っていただきました。ぜひしゃかいか!とともに、「WEBと健康」を手にとってご覧ください。

4.イラストを発注する

フリーペーパーを作る醍醐味の一つは、自分の好きな作家さんに作品を依頼できる、ということではないでしょうか!

今回、作品を依頼したのは、表紙に吹上花菜子さん。そして、中面のイラストに、三木よう子さんです。

吹上さんは、昨年に、毎日1イラストを描く、ということをやられていて、有言実行で、100イラスト作成されていました。

http://100.takana8.com/

100 via kwout

主なモチーフはワニ!の吹上さんですが、私は特に吹上さんが描かれる「骨」のイラストに心を撃ち抜かれていまして、健康と言えば骨!ということで、どうせならということで、「ワニ」×「骨」でお願いいたしました。最高のイラストで表紙を飾っていただいたと、感動しております!

そして、中面のイラストは、三木よう子さん。三木よう子さんは、現在note上に「イカちゃん」という漫画を連載されていまして、その絵のポップさ・可愛さに、がーんとなり、この人に絵を頼みたい!!ということで、オファーさせていただきました。

そのオファーの後、「イカちゃんクマちゃん」というタイトルで単行本を上梓されております。ぜひ皆さん、お手にとってお読みくださいませ!

イカちゃんクマちゃん
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5.デザインする

そして、今回本当にお世話になったのが、デザイナーの室谷さん・加嶋さん。

「テキスト」「写真」「イラスト」という材料を、レイアウトし、「本」の形に設計していただいたのです。彼らがいなければ、「WEBと健康」はこの世に生まれていなかったでしょう。

そしてデザインだけでなく、この企画を前に前に進ませるにあたって、ときに相談に乗ってもらったり、励ましてもらったりと、何度助けられたことかしれません。(今も助けていただいています)

この場を借りて、感謝 × 10000を申し上げます。

まとめ

「WEBと健康」は、当初200部を刷ったのですが、早くも底をつきかけているので、第2版を刷るつもりでいます。

「WEBと健康」は、置いていただけるところを探していますので、心当たりがありましたら、ぜひお声がけくださいませ。

また、もし読んでいただいた方がおりましたら、感想をいただけるとうれしいです。

今回、まったくの思いつきから1年をかけてフリーペーパーを作ってきましたが、かなり良いものが出来上がったと自負しております。素人でも思いついて、最後まで粘ればなんとか出来上がる、ということがわかりました。何でもやってみるものです。

へんてこな企画で至極まっとうなインタビュー集です。ぜひお手にとってください!郵送でのお申込みはこちらから!(ごめんですが、なくなり次第終了です)

-世界の片隅から(よもやま話)