ブラックボックス・コミュニケーション・ アンテナ

ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

ラジオを聴いていると、どうやら4月に入ってしまったようです(恐ろしい・・・1月と3月はどこへ消えてしまったのでしょうか・・・?)。

さて、4月といえば新学期ですが、学生や新社会人の皆さんは新しい環境で頑張っていることと思います。コミュニケーションの苦手な人は人一倍苦労していることでしょう。今回は役に立つかどうかわかりませんが、私の学生時代のお話をいたしましょう。「桐島部活やめるってよ」を観て、精神がグラグラに揺さぶられた人は、同じく私の同士です。

私の知らないあいだに世界の中心が動く

学生時代の恐怖といえば、放課後のブラックボックスです。

つまり、放課後に「何かが起こる」のです。しかしそれを私は知らない。一晩明けたら、誰かと誰かが付き合っていたり、誰かと誰かが別れていたり、それを知らないのは私一人、という恐ろしい状況です。

男女がくっつく、離れる、今となってはどうでも良い話題です。気にしない人は気にしないでしょう。しかし私は多数派に追随したいヘタレな少数派だったので、多数派の同行を常に気にしていました。

私はどう頑張っても、話題の中心、ブラックボックスの中で何が行われているか目にすることはありませんでした。「遠慮してくれ」、「席を外してくれ」と言われたことも数知れず。

そんな青春を送っていましたが、その傾向は今でも残っていて、今はその話題の中心は、会社内の派閥(的な勢力の混ざり合い)だったり、面白そうなプロジェクトのスタートだったり・・・気がつくと面白いことは終わっている、なんてことは日常茶飯事で、私の人生はしまらないことだらけです。

話題の中心に入れる人はどんな資質を持っているのか

そういう話題の中心、私にとってのブラックボックスに入り込める人というのは、2つの軸において優れた資質を持っています。

1つ目の軸は「コミュニケーション能力」。やはり「コミュニケーションが得意だ」「人とのコミュニケーションを恐れない」という人は人に好かれます。そういう人は、恥ずかしがらずに相手のことを思いやった行動ができるのです。そういう人に私もなりたい・・・と思いますがやはりハードルが高いものです。

2つ目の軸は「アンテナの高さ」です。これは「今、何がホットな話題なのか?」を察することです。これは俗にいう「空気を読む」ということです。外国ではどうか知りませんが、日本の人間関係、とくに狭い社会では「空気を読めること」が最重要項目です。「みなまで言うな」というか、「わからない奴が野暮」とでもいうか・・・「ぶぶ漬けでもどうどす?」がいい例です。

アンテナを高くして乗りきった

私は今思い返すと、コミュニケーション能力の著しい低さを、アンテナの高さで乗り切っていたような気がします。「何かが変だ」→「何かは分からないが何かが起こったらしい」→「断片的な情報を総合すると、○○と??が付き合っているらしい」などの、アンテナからの仮説の組立てを行なっていたと思います。

話題の中心を捉えれば、とりあえず「何かよくわからない人間関係の渦」に、翻弄されることもなくなります。あと、自分だけが知らない、という状況を回避できます。だから何なんだ、というとそれまでですが。

周囲に何が起ころうと、気にするな!マイペースで行こう!的なアドバイスはよく聞くんですが、そういう生き方は上級者。しかもそういう人は、ちゃっかりと話題の中心にいたりするものです。

コミュニケーションに苦手意識のある人は、アンテナを少しずつ高くすることで、乗りきれるかもしれません。とにかく、自分が少しでも得意なことを伸ばしていくことです。大体、巷では猫も杓子もやれ「コミュニケーション能力を高めよう」などと簡単に言いますが、そんなに簡単に高められたら苦労しないぜ、です。コミュニケーション能力の他に能はないのか、バカタレが!です。

ただし、もちろん、コミュニケーションの苦手意識はトレーニング次第で、テクニカルな問題として乗り越えることだってできます。

http://nanapi.jp/79482/相手の性格を知ってコミュニケーションに活かす方法 | nanapi [ナナピ]

ね。焦ることはありません。みんながみんなコミュニケーション超人ではないのです。何はともあれ、一緒に頑張りましょう。同士よ。

-世界の片隅から(よもやま話)