スマートノートを3年間続けて、果たして効果はあったのか?を大検証の巻
こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。
本格的にスマートノートを始めて、気がつけばそろそろ3年近くになります。(スマートノートって何?という方は、こちらのエントリーか、スマートノート入門書「あなたを天才にするスマートノート
」を読んでくださいませ)
巷のノート術というと、「頭が良くなる」とか「ロジカルシンキングが身につく」というのがウリのものが多いですが、スマートノートのユニークなところは、ゴールが「天才になる」(定義は後述)に設定されているところ。
では、3年間続けて、果たして私は天才に近づいたのか?そもそも、効果はあったのか?
スマートノートをざっと並べてみたの図
今回はその検証と、3年間続けてみた感想をまとめてみました。
スマートノートを私が好きな理由
理由1:ゴールが「戦略的に正しい」と思える
スマートノート術のゴールは「天才になること」とされています。じゃあ「天才ってなんだよ?」というと、前述の本ではこう定義されています
1)発想力
2)表現力
3)論理力それぞれに関して高い能力を持ち、それが強い主体性によって1つの人格の中にまとまっている状態。
(「あなたを天才にするスマートノート」)
私がこの定義で特に好きなのは、「人格」が重要視されていることです。
情報化社会にあって、知識の多寡や頭の良さで勝負する戦略は、はっきり言って継続性がありません(どうせすぐ追い抜かれるし、優位性を担保するものが何もない)。
スマートノートの最終ゴールはその人なりの「見識」を作ることなのですが、どんな出来事に対しても「自分はこう思う」という、人格に基づいたオリジナルな「見識」を持ち、かつ、その見識が面白いものであれば、そこに需要が生まれます。それを足がかりに生き残れる可能性があります。
スマートノートを続けることには、明確な意義があると思えるので、安心して続けられるのです。
理由2:手法に無理がないこと
スマートノートは「始めてから続ける」ことに非常に意識的なノート術になっています。
段階的にフェーズが分かれ、初めは書くのに慣れるために5行日記から。つづいて5行日記に点数をつけ、見開きのノートを使い始める・・・という具合です。
ちょうどレコーディングダイエットをやられていた方はわかるかと思いますが、あれと同じ具合で、徐々に徐々に、ゆっくりとクセをつけていくのです。
使うノートもコンビニに売っているB5のノートでよく、見開きを数行しか書かずにムダにしたって構わない。非常に気持ちがラク。
また、私が好きなのは「脳は工場ではない。農場である」という思想です。
インプットしたら自動的にアウトプットが出てくるわけではない。収穫を得るためには、あくまでコツコツやること。やる気がでないときも、まったく効果が見えないときもあるけれど、くさらずやろうや、という懐の深い思想です。
果たしてスマートノートを続けて効果があったかどうか?
で、肝心の私の場合ですが、「天才になりました!」とは、とてもじゃないが言えません・・・(謙遜でもない)。
それは「ノートなんて意味なかったんだよ!」というわけではなく、効果があったか、なかったか?という二択を迫る合理性と、スマートノートがそもそも縁遠い、ということでしょう。
天才にはまだまだ道半ばの私ですが、肌身離さずノートを持ち歩いているので、以下のような効果があったかな?
考えがまとまりやすく、アイデアが出やすくなった
頭のなかだけで考えていたときよりも、考えがまとまるようになりました。つまり「こうしよう」と結論が出やすくなりました。(結論の精度は日々、磨いていく必要がありますけどね。)
手書きで書いていくといいのは、どんどん自分で自分にツッコミを入れられるところ。
なんで?を深堀りしたり、時には違う視点をぶっ込んでみたり、そもそも何が大事なんだっけ?と、立ち返ったりと、会話をするように考えを進められるようになりました。
さらに面白いのが、左ページ。「面白くする」が左ページの役割ですから、無責任にどんどんツッコミを入れ、発想を広げます。
アイデアを出さないといけない時でも、脈絡のないアイデアではなく、ある程度の論理性に基づいた、面白い考えを提示できるようになりました。(アイデアの質については日々、磨いていく必要が・・・)
このエントリーを書くときに書いたノート。左ページはあまり面白くなってない。
悩んでもリカバリが早くなった
スマートノートの効果の1つとして、「うつ症状が軽くなった」という事例があるそうです。
それは第2フェーズの「行動採点」で見られたそうですが、「認知行動療法」で同じような「行動に点数をつける」という方法を見つけて納得。きちんと理にかなった手法だったんですね。
その辺は今回は割愛しますが、確かに「楽になる」効果はあると思います。
私は考えすぎなきらいがあって、日々、悩みは尽きませんが、悩んだらスマートノートを開いてとにかく書くようにしています。すると、何だか気持ちが楽になるのです。
先ほどの「自分で自分にツッコミを入れる」ということと関連するのですが、「もう死んでしまいたい・・・!」と書いたとすると、「いやいや、そこまでのものではないだろ!」とか、「ちょっと落ち着け」など、冷静な自分がツッコミを入れてくれるのです。
ノートに書いたところで解決するものばかりでもありませんが、とりあえず気持ちが少しラクになるのは事実。
まとめ
というように、スマートノートを3年つづけてきましたが、日々、ノートを繰り返し書いているうち、気が付くとなんだか少しずつ「見識をマイナーアップデートしている」という実感が出てきたように思います。今と昔でおんなじことで悩んでいても、出した結論に違いが出てくるといいますか。
そもそも「天才になる!」というゴールをストイックに追い求めているわけではなくて(なれたらそりゃうれしいけど)、単に楽しいからやっている、ということが、つづけられている大きな理由かと思います。そのおまけのようにして、先に書いてきたような「効果」のようなものが感じられているのです。
「脳は工場ではなく、農場だ」ということなので、これからも過度な期待をせず、自然に身を預けるようにコツコツと頭のなかに種をまき、水をやり続けようと思っています。