ポッドキャストの番組を作るための3つのヒント

ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

「ポッドキャストの作り方」前回は、まず出演者を決めることの大切さについてお話しました。

今回は「番組内容の企画の立て方」その2についてお話しましょう。

「私はしゃべりが苦手。でもラジオがやりたい!」という人にとっては、ポッドキャストを始めることのハードルが人一倍高く感じられるかもしれません。

でも大丈夫です。個人で配信するポッドキャストなのですから、気楽に考えましょう。親しい友人2、3人が集まってする、いつものおしゃべりで良いのです。まずは始めることが重要で、続けていれば上手くなります。

ここでは「単なるおしゃべり」を「番組」の形にするためのヒントをお話しましょう。

ヒントその1.決まったフォーマットを作る

フォーマットとは、つまり「ある決まったルール」のことです。難しく考える必要はありません。小さな共通ルールがあれば、それはひとつの番組になります。

例えば、有名なポッドキャスト「東京ポッド許可局」は、毎回の配信に「●●論」という共通のルールでタイトルをつけています。こうすることで、毎回のおしゃべりをパッケージングしています。


「東京ポッド許可局」はハイクオリティな内容ですが、たとえ、私やあなたの拙いおしゃべりであったとしても、一つ一つの内容がバラバラのおしゃべりであったとしても、小さな何かが共通していればよいのです。


タイトル以外のフォーマットであれば、例えば

  • 収録する場所が毎回同じ(「●●の家からお送りするラジオ」などタイトルをつける)
  • 最初と最後にお決まりのセリフを言う。(ヤトミックカフェのポッドキャスト「YTR」では、毎回のあいさつに「世界の片隅からひっそりとお送りするやトミックカフェのインターネットラジオ・YTR」と挨拶を入れています)
  • 喋る人が毎回同じ(誰と誰が喋る、ということが最低限のルール)

などが考えられるでしょう。

単なるおしゃべりでもよいですし、好きな事を話すのでも構いませんが、ある決まったフォーマットがあると、ぐっと番組らしくなりますし、何を喋っても良いので、少し気が楽になりませんか。

ヒントその2.あえて「全●回」と配信回数をあらかじめ決めてしまう

話したいテーマは決まっている。でも、無限に話し続けられるわけじゃない・・・という時は、あえて「全5回」などで区切ってしまいましょう。言いたいことが言い尽くせるよう、最初に構成を決めてしまいます。

おしゃべり系でなく、セミナー系の番組を作りたいのであればこの形式がおすすめです。


予定していた回数が終わってしまったら、

  • そのまま配信をやめる
  • テーマを変えて、新しい配信を始める
  • 5回では終わらなかったから、同じテーマで「セカンドシーズン」を始める

などの選択肢があります。
「全●回」と区切ることで、始めることの心理的ハードルが下がる、ということがここでは大事です。

ヒントその3.あえてベタベタのテーマでしゃべる

何もしゃべることが思いつかない。でもラジオはやってみたい・・・という方も多いでしょう。そんなときは、あえて「今放送されているテレビドラマ」や「好きなラジオ番組」について話してみる番組を始めてみてはいかがでしょう。

みんなが知っているような既存のメディアの胸を借りるのはちょっとかっこ悪い、と思うかもしれません。でも、ツイッターなどでも盛り上がるのは「みんなが知っているようなテレビ番組」だったりします。

みんな「今自分が見ているベタベタなもの」についておしゃべりしたがっているのです。案外、人気番組になるかもしれません。

また、話が脱線して、最終的にドラマと全然関係のない話になっても、それはそれで面白い番組になるかもしれません。

「テレビ時評」や「ドラマを斬る!」など、それっぽいタイトルを付けてしまえば、あとは何を話しても良いのです。

気をつけたいのは、単なる悪口では面白くならない可能性が高いということです。

世の中は有名人やテレビ番組に対するネガティブなワードはあふれかえっています。今さらネガティブの上塗りをしてもあなたのポッドキャストは面白くならないでしょう。

あえて無理やりほめてみる、俺はこう見た、くらいの無理やり加減が面白いと思います。

まとめ

旬を過ぎたとも言われている「ポッドキャスト」ですが、ブログ以上/映像配信未満のメディアとして、まだまだ魅力ある表現媒体だと思います。繰り返しますが、大切なことは「まずは拙くても始めること、そして続けること」です。番組の面白さやファンは続けることでどんどん増えていくでしょう。

聴ききれないほど面白い番組が増えることほど、ラジオファンにとって嬉しいことはありません。

機会があれば、「収録・編集」「配信」についても紹介したいと思います。

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