コンプレックスから来る「逃げ」の行動も「強み」にできる?|「絶対的な自身をつくる方法」を読んで

2016/05/09

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Focused / WGiaimo

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

2016年もはや2月となり、世界は激動のなかですが、私は些事の多忙にかまけております。

そんな中でも、日々、ストレングスファインダーについて考えているのですが、私はどうもコンプレックスが強いせいか、「強みにフォーカスする」ということが十分にはできていない気がします。「自分ができないこと」「今できていないこと」に意識がいってしまうのです。

そんななか、ある本を読んで、「もしかしてコンプレックスって克服するものではなくて、受け入れて利用するものでは・・・?」という考え方が浮かんたので、スケッチ的エントリーです。

「無理をせず自信を作る」ことを教えてくれる本

最近読んだのが「絶対的な自身をつくる方法」という本です。

絶対的な自信をつくる方法
ダイヤモンド社 (2014-07-28)
売り上げランキング: 45,627

タイトルはわりと自己啓発★ど真ん中ですが、なかなかどうして、良い本でした。書かれていることが自分にとって無理がなく、実践しやすいと思えたことです。

本書で言う「自信」とは、「今の自分にどのくらい『OK』をあげることができているか」と定義されています。高い理想をクリアすることを目指すのではなく、あくまで「今の自分ができること」をクリアしていくことで「OK」を出す。その繰り返しが自信を生むのだ、というのです。

著者の森川陽太郎氏は、横峯さくら選手のメンタルトレーナーを務めた人です(その後、ご結婚されて夫となったわけですが)。スポーツ選手のトレーナーを多く務めている方だけあって、本書の中にもたくさんの例が出てきます。特に横峯さくら選手が、「今の自分ができること」にフォーカスして自信を身につけていくくだりは非常にわかりやすいです。

コンプレックスと、ストレングスファインダーの関係?

その本の中で、特に「ががーん!」と稲妻が走ったのが、以下の記述です。「苦手意識とコンプレックスを克服する」という章にあるのですが、ここで、今回のエントリーのタイトルにもあるような啓示を受けたのです。

改めて自分のコンプレックスと向き合ったとき、1つの気づきがあったのです。
(略)
それまでずっと、人の顔色をうかがいながら生きてきたことで、図らずも、相手の顔色や表情、言葉や仕草などを観察することが得意になっていました。
(略)
相手が意識的に考えるいること、無意識のうちに感じていることを観察して読み解く。コンプレックスと自信のなさで萎縮してばかりいたーーそんな自分では弱いと思っていた部分が、実は自分がいちばん自身の持てることにつながっていたのです。

(I絶対的な自信をつくる方法---「OKライン」で、弱い自分のまま強くなる

コンプレックスを持っているがゆえにしていた行動が、実は自分の自信につながっていた・・・これを読んだとき、ストレングスファインダーのことが連想されました。

ストレングスファインダーは「強み」のもと=「自分が持っている強力な行動・思考のパターン」を教えてくれるツールですが、そこで判定されるのは、もともと「生まれもってのもの」だけでなく、「今、自分がよく使っている行動・思考パターン」でもあるのです。

つまり、仕事のためにやむなく使っていた「道具」が、自分の強みとしてストレングスファインダーで判定されることもありえるわけです。

・・・ということは、コンプレックスがあるがゆえに繰り返していて、いつしか空気のように意識しないでもできるようになっていた行動が、結果的にストレングスファインダーで「強みの元」として判定されることも大いにありえます。

そうか。「強み」とは、なにか特別な、プラスの才能のことだけを言うのではなく、「コンプレックスがあるがゆえに」結果的に強化された行動も、強みに転換する可能性があるわけです。

コンプレックスが行動を起こすための強い動機になることはよくあります。むしろ、等身大の自分と向き合う「きっかけ」にもなるのです。
(略)
また、向き合うからこそ、無理に克服しないという選択もあります。 人の顔色ばかり見ているというコンプレックスを克服して、顔色を見ない自分になろうとするのか、「顔色をうかがえるから、逆に相手の顔色をうかがう能力を活かした仕事をしたい」と考えるのか。

(I絶対的な自信をつくる方法---「OKライン」で、弱い自分のまま強くなる

コンプレックスは克服すべきものではなく、拒絶するものでもなく、逆に「今の自分」として受け入れて、ここぞとばかりに利用するもの。そんなしたたかな生き方って、いいですね。

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