「ストレングス基礎コース」でストレングスファインダーをみっちり学んできた
こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。
去る先週末、土・日とかけて、ストレングスラボ主催の「ストレングス基礎コース」で、ストレングスファインダーをみっちり学んできました。
2日間、朝から夕方までストレングスファインダー漬け。とても楽しく、濃く、充実していました。
ストレングスラボは、日本初のストレングスファインダーを本格的に学べるスクールとして2014年に誕生したばかりの組織です。
「ストレングス基礎コース」で講師を担当していただいたのは、日本におけるストレングスコーチの第一人者である、森川里美さん。事例が豊富で、お話が面白く、最高でした。
今回のエントリーでは、セミナーで学んだことのうち「ストレングスファインダーについて、あらためて学んでよかったこと」を挙げたいと思います。
上位資質の使い方には「ベースメント」と「バルコニー」がある
ストレングス・ファインダーで得られた資質は、そのままでは強みではなく、単なる「思考や行動のクセ」です。ただしとても強いクセなので、使い方によっては悪い方向に表れることもあります。(よく切れるハサミを持っているようなものと考えるといいかもしれません)
セミナーでは、資質のもったいない使い方を「ベースメント(地下室)使い」、逆に、強みとして使えている良い使い方を「バルコニー使い」と、表現されていました。とても気持ちのいい、パーッと開けたようなバルコニーに立っているイメージです。
バルコニー使いをしている状態というのは、その資質を使って、自分はもちろん、周りの人を幸せにしている状態です。やはり資質は、他の人のために使うのを心がけるのが大事なようです。
使っている資質が上位に上がる
数年のブランクをおいて、ストレングスファインダーを二度目に受けると、トップ5が(一部、あるいはごそっと)入れかわっている人が多いそうです。
ストレングスファインダーは、デフォルトでわかるトップ5のほか、(別途お金がかかりますが)34個全ての順位を出すことができるのですが、以前は真ん中あたりにあった資質が上位に出てきたり、といったこともあるそうです。
これはどういうことかというと、トップ5に表れるのは「そのとき使っている資質」なんだそうです。
●生まれつきの資質(遺伝や育てられた環境によって獲得した資質)
のほか、
●仕事などで必要にかられて使っているうちに伸びた資質
というラインナップでトップ5は構成されている、つまり「今の時点で、自分がもっとも上手に使えるはずの道具」ということです。なるほど。
ただし、ボトム(下位)の資質が上に上がってくることはなく、やはり苦手なことを無理に伸ばすのは諦めて、人を頼った方が良さそうです。
資質は組み合わせで使われ方が変わる
34個の資質は、それぞれの特徴を持った思考のクセとしてなのですが、それがどのように使われるかは、他にどんな資質を持っているか?によるそうです。
2つ資質の組み合わせを考えるときには、「どの資質が軸になるか?」によっても見方が変わってくるそうです。
例えば同じ「親密性」(信頼できる人と深い関係性を築きたい)という資質であっても
-
親密性×最上志向 の場合、信頼できる仕事のできるグループと付き合いたい
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親密性×慎重さ の場合、本当に信頼できる人かどうかを見極めたい
といった具合で、結果的に表れる行動がまったく違う。面白いですね。
また、人の資質を読むときは、「できるだけ良い使い方をしたと仮定して、仮説を立てるとよい」、とアドバイスをいただきました。確かに、ストレングスファインダーは性格診断ツールではないですから、正解・不正解を追求しても意味がありません。
ストレングスファインダーで、フィードバックの受け方が変わる
ストレングスファインダーの良いところは「人からのフィードバックの受け方が変わる」ということです。
例えば仕事の進め方やマネジメントのやり方についてフィードバックを受けたとき、何もとっかかりがないと「人格や性格を批判された」ととらえてしまうこともしばしば。人格や性格は変えようがないので、受けた側は悲しい気持ちになるばかりで、どうすることもできません。
しかし、ストレングスファインダーをあいだに噛ませると、「人格」に対するダメ出しではなく、「自分が持っている道具=資質の使い方」に対するフィードバック、と視点を変えられます。
人格が悪いのではなく、良い道具を持っているのにもったいない使い方をしている、と考える。「道具の使い方」なら変えようがありますし、自分がもっていない道具なら持っている人の力を借りよう、と対策も立てられます。
まとめ
「ストレングス基礎コース」は、10名前後の受講者にストレングスコーチがついて、講義とワークショップでたっぷりと学ぶことができました。
人が資質をどう使っているのか、いかに自分が自然と思っていることが、他人から見るとそうではないか、具体的なエピソードが豊富に聞けて面白かったです。生きたエピソードがいちばんの教材でした(私の経験もまた、教材になったと思います)。
ストレングスファインダーでは、人の資質を34個に分類していますが、当然、同じ人間はいないわけで、同じ資質でも、使い方や表れ方は異なります。やはり、生きた事例が大事だと思い知った次第。
ストレングスファインダーの理解を深めることは、人間への理解を深めることだと、あらためて感じ入りました。
ストレングスラポでは、ストレングスファインダーをとっかかりに理解を深めるさまざまなコースがありますので、機会があればぜひどうぞ。