組織の中で「第一人者」として旗を立てるために必要な6つの条件

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

どこの組織にも「仕事に関係する分野の第一人者」がいます。

私は中小規模の会社に勤めているので、余計に意識するのかもしれませんが、「仕事に関係する分野の第一人者」は、組織と外部をつなぐ、いわば「情報・文化の伝道師」です。組織にとってはものすごく貴重な存在だと思います。

そんな第一人者たちを見ていると、「最初に旗を立てた」人間ならではの役得がたくさんあります。

まず大きいのは、面白い仕事がバンバン入ってくること。やってきた仕事をこなすことで、次には直接その人を指名した仕事が入り、ますますプロフェッショナル性に磨きがかかり、また面白い仕事が入り・・・の好ループに突入できます。

そして、第一人者として情報を発信していくことで、会社外の人間関係が築けること。「弱いつながり」が重視される今、心強いです。

はっきり言って、いいことだらけです。うらまやしくて、ヨダレがでるでしょ?

「さあすぐに君も、何かに旗を立てて第一人者になろう!」と言いたいところですが、問題は「どうしたらある分野の第一人者になれるのか」ということ。悩んでいる人もいることでしょう(私)。

果たして自分はなれるのか、なれないのか。私は、そのためには6つの条件があると見ました。

Red Flag
Red Flag / Mingo.nl

第一人者になるための6つの条件

1.自分が属する業界についてどん欲に学び、アウトプットすること

そもそもどの分野に旗を立てるのか?の見極めをするためには、業界をぐるっと見渡す広い視野と、最新情報のキャッチアップと、「これはモノになる」という嗅覚が必要です。アンテナを張ることは大前提だといえるでしょう。

しかし義務感からやっていてはダメで、第一人者になれる人は、好奇心が旺盛です。知識を得ることにどん欲なので、どんどん本も読みますし、セミナーにも行きます。そして得た知識をがんがんアウトプットすることで、「第一人者」への足がかりを得るのです。

2.仕事をする上で、強い動機を持っていること

仕事ができる人というのは、個人的な動機(例えば「好き嫌い」など)と仕事とを、うまく接合しています。

動機は、個人的なものであればあるほどより「欲求」に近くなり、強くなります。それに突き動かされるように仕事をする、つまり「仕事がしたくてしたくてタマラン!」という状態に自分を持っていくことで、無限エンジンが手に入るわけです。

3.個人的なミッションをもっていること

上の「動機」に「世のため、人のため」という要素が加わると、「ミッション」になります。

第一人者になる人というのは、「自分は×××を世の中に広めなければいけない!」などといったミッションを心に秘めているのだと思います。

その熱い想いと「仕事に関係する分野」とを、うまくつなげられたからこそ、強い動機を維持しながら第一人者として走り続けることができるのです。

4.人やモノ、お金などのリソースを使うことにためらいがないこと

第一人者は、会社に命じられたからとか、仕事だから仕方なく、ということではなく、自発的に「やりたいから」また「ミッションとしてやらなければいけないから」仕事をしています。

なので基本的には、「自分は正しいことをしている」という大きな自信があります。自分がやるべきことのために組織のリソースを使うことには何のためらいもありません。

リソース(特に人)を使うときには、自信がなくてはいけません。自信がない人には、人はついてきません。

5.人に仕事をまかせたり、依頼するのが上手いこと

ここらで「第一人者であること」と直接的には関係なくなってきますが、私の周囲の第一人者たちは、第一人者であるがゆえに大きな仕事を回しているケースが多いので書きました。

「人に仕事をまかせること」。これは、大きな仕事をするためには絶対に必須です。「自分がやったほうが早い」では、仕事のスケールが広がりませんし、組織にとっては百害あって一利なし!

第一人者は、いちどプロジェクトを立ちあげたら、あとは人に任せ、自分は新たなプロジェクトを立ち上げるために奔走します。そして、次々に仕事をこなすことで、自分のプロフェッショナル性に磨きをかけていきます。

6.エネルギッシュであること

私の周りの第一人者たちは、タフな人が多いです。大事な仕事のためなら徹夜も厭いません。そして、何より驚異的なのが、最初から最後まで楽しそうだということです。身体は疲れても心は疲れない感じ、とでもいいましょうか。ストレングスファインダーでいうと「達成欲」という資質が当てはまるかもしれません。(・・・まあこれは注意が必要かもしれませんね。特に上司がこういう人だと部下は死にます)

まとめると、第一人者とは、経営者的な働き方をする人たちである

これらの6つの条件は、周囲で「旗を立てた」人を観察しながら書きだしたものですが、何だか「会社の経営者」に似てる!と思いました。

ある分野に「旗を立てた」人は、誰に指示されるわけでもなく、自分がそこを切り拓いて、仕事を作り、周囲の人間を食わせています。身分としては会社員かもしれませんが、自分の仕事においては、経営者的な働き方です。

「第一人者になる」ということは、単に「分野を見つける」ということではなく、仕事に対する取り組みを「自発的」なものに変えていくことのようです。

で、翻って。「じゃあお前はどうだ?第一人者になれそうか?」と言われると、今のところは引きつった笑顔を浮かべて後ずさりするしかなさそうですが、

  • 「あの人たちにできて自分にできない理由はなにか?」
  • 「単に意識が高い人との違いは?」
  • 「経験年数は関係するのか?」
  • 「その人のキャラクターによるちがいはないのか?」

などなどを考えて深堀りしていくと、けっこう興味深くはあり、「内向型研究家」(旗を立てた?!)としては、またブログに書けそうなネタではありそうです。

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