自分の資質を活かすには、人格と欲求を大事にする。|「さあ、才能に目覚めよう」を読んで
ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。
最近、やたらと気分が塞ぐことが多く、自分の嫌なところ、仕事のできなさが目につきます。そこで合法的向精神薬を注入とばかり「さあ、才能に目覚めよう」という本を読みました。(黙ってクソして仕事しろ、というそしりは免れませんが)
日本経済新聞出版社
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「さあ、才能に目覚めよう」は2001年に出版されたやや古い本ですが、内容は古びていません。勝間和代さんがセミナーで取り上げたりもしています。この本の特長は、新刊で買うと、「ストレングスファインダー」というテストが受けられることです(※注:IDは1つに1人だけのため、中古本では受けられません)。もちろんこの本を買ったのはそれが目的だったのです・・・。
ストレングスファインダーとは
ストレングスファインダーは、アメリカのギャラップ社が提供しているテストで、34のカテゴリに分けた人の資質のうち、自分の持っている上位5つを判定してくれるものです。
ちなみに私の強みは
「原点思考」
「内省」
「共感性」
「適応性」
「慎重さ」
でした。
この本は、いかに自分の資質を生かして生きることが大事か、ということと、34の資質の解説と、「自分の弱点」との折り合いの付け方などを解説してくれています。
が、テストで判明した5つの「資質」は、あくまで「自分にとって自然な思考回路・行動原理はこうだ」ということでしかありません。だから上手に活かせば強みとなり、逆に、それにとらわれると弱点になってしまうという諸刃の剣であります。
ストレングスファインダーを受けたはいいものの、自分の資質をどう活かせばいいのか・・・私と同じように迷っている方も多いと思います。
「資質」は「人格」と調和してはじめて強みとなる
そんなことを考えていたところ、2013/07/17の岡田斗司夫さんが、Facebookへの投稿で、折しもこの「強み問題」について書いておられました。
(岡田さんは勝間和代さんの「勝間塾」に参加しておられますが、送られてきた課題に対して答えたことをFacebookで共有します、という趣旨の投稿でした)
ちなみに、今日の課題は「あなたはこれまで、長所が生きる環境作りを積極的に心がけてきましたか」でした。
この場合の「長所」とは普通の意味ではなく、勝間塾でのデファクト・スタンダードである「ストレングス・ファインダー判定」によるものです。→http://goo.gl/C7mIo(略)
ストレングス・ファインダー(以下S・F)によると、僕の長所は以下の通り。
「着想」
「戦略性」
「目標志向」
「未来志向」
「活発性」これら長所はいわば才能とか能力といったスキルです。
スキルは、それを支える「人格」との調和というか組み合わせ次第でその人を成功させもするし、逆に面倒に巻き込んだりもするんじゃないかな?
ここで岡田さんは、ストレングスファインダーで得られた資質を「スキル」と定義しており、それ強みとするには、スキルを使う「人格」との調和が大事だという視点を提示してくれました。
私の場合は「内省」という「常に考えるのが好き」という資質がありますが、引っ込み思案な私の人格が、その資質を「考えて満足してしまい行動を起こしづらい」という弱点にしてしまっていました。人格のせいでスキルをうまく活かせていなかったのです。
「資質」というスキル=道具をうまく使うためには、それを使う「人格」も考慮しながら、うまいこと環境を整えてあげる必要があるんですね。
自分の欲求タイプも考慮に入れよう
また、先ほどの岡田斗司夫さんの投稿は以下のように続きます。
ちなみに僕なりの「環境作りのポイント」とは、「自分のキャラ化と、その認知」です。
(略)
「4タイプ」で僕は「注目型」にカテゴライズされます。(無料判定テストはこちら→http://4typechecker.appspot.com/)
「注目型」は成功よりも、周囲から好かれたり認められたりを「幸福の定義」にしています。
なので「長所を認めさせて、周囲にその利用を勧め、社会的に成功する」よりは、「キャラクターを認知してもらって、長所と欠点込みで楽しそうなことに誘ってもらう」ほうがずっとずっと幸福に近づけるんです。
「4タイプ診断」(岡田斗司夫さん考案)は、自分の人生の根源的な欲求タイプを測るものです。岡田さんは、資質を生かす環境づくりには、自分の欲求タイプをふまえることがポイントだと言っています。
「4タイプ診断」では、私は「理想型」です。「理想型」が幸福になるためには、「自分のこだわりをわかってほしい」という欲求が叶えられる必要があります。
すると見えてくるのは、常に欲求不満を抱えながら、自分の性格のせいで、強みを活かせずに悶々としている・・・という現状でした。当たり前ですが、考えていることを外に出さないと社会生活的にもダメだろ、ということです。
ということで私は、「じゃあ考えたことを少しでも無理のないように外に出してみよう」と決めました。引っ込み思案の私でも、ブログやメールであれば、考えをまとめて外に出すことができます(さらに、願わくば必要以上の勇気を出さなくても自分の意見をバンバン言える環境に身を置きたいな・・・と思いました)。
まとめ
「ストレングスファインダー」も「4タイプ診断」も、あくまで自分のデータを把握するためのツールです。結果がわかると、自分で「あ〜わかるわ〜」という感じになると思います。ぼんやりとわかっていたことが言語化される面白さがあります。でも、それはまだ自分の手持ちの武器が何なのかを知っただけに過ぎません。それをどう活かし、武器として磨いていくのかについて考えることから、本当の面白さがスタートするんではないでしょうか。
ハリーポッターのように、急に才能がばっと開花する人生は、なかなかないものですね。
ちなみに、「ストレングスファインダー」は有料ですが、「4タイプ診断」は無料で受けられます。自己理解はもちろん、他人を理解するのにも役立ちますので、ぜひ周りの人と一緒に受けてみて、結果をシェアすると面白いんじゃないでしょうか。
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