劇団『こゆび侍』の主宰である、成島秀和さんに
突撃インタビューを試みました。
面識のない段階でいきなりメールすると、
「いいですよ」とのお返事。
勇んで話を聞いてきました。とても面白い話が聞けましたよ!!

劇団『こゆび侍』成島秀和さんにインタビュー!


5 お金のことは大事ですよね

矢透 演劇をやるのって、
会場を借りたり、結構お金がかかりますよね。
そういうお金の面って、学生のころは
どうされてたんですか?

成島 部費ですね。

矢透
社会人になると、部費がなくなりますよね。

成島
なくなりますね・・・。
だから僕、けっこう借金がありますよ。

矢透
その借金は、どこから・・・?

成島
カードです。(笑い)

矢透
しゃ、借金地獄に陥ったりしないんですか?

成島
大丈夫です。(笑い)

矢透
よかった。
僕は結構お金にびびっちゃう方なんで(笑い)

成島
そういうお金のこともあるので、
がんばっていかなきゃ、
社会との接点も作っていかなきゃ、
という励みになっている面もあります。

矢透
僕は以前、 演劇をやっている方へのインタビューで、
やっぱりお金について聞いたことがあって。
そのときには、演劇だけでペイするのは難しいという
話を聞きました。
少なくないお金をかけるというのは、やはり
生半可な気持ちではできないですよね。

成島
そうですね。
まあ、あんまりお金の話は良くないかな。

矢透
いや、でも、大事だと思います。
この前、ヤトミックカフェでTシャツを作ったんです。
30枚だけ作ったんですが、やっぱりお金が
結構かかりました。
演劇には遠く及ばない額ですけれど、
やりたいことをやるのにお金がかかる、
ということを初めて実感したんです。
あと、自腹でやっていたらぜったいパンクする。
回していくにはどうすればいいだろう?
やりたいことでお金を稼いでいくには?
ということを考えるきっかけにもなりました。
演劇をやるときには、お金のことはどのように
考えているのですか?
よし、赤字覚悟でとにかくやってやろう、なのか
トントンにしよう、なのか
どっちなんですか?

成島
トントンと考える人が多いと思いますよ。
僕は・・・少しでも黒じゃないとダメだと
思っています。
もちろん今はまだまだですが、
継続したことで次のステップが見えてくると
思うんです。
今は、将来への先行投資をしたよ、みたいな感じかな。

矢透
やっぱり自分の作ったものに対して
人がお金を払う、
っていうのは、すごいことですよね?

成島
本当にそうです。

矢透
自分が作ったものが商品になっているか
というのは、
作った当人には、100%はわからないと思います。
自分たちが作ったTシャツは、作った方は
格好いいと思うけど、
人が見てどうかな、というのはわからない。
そういう意味だと、
演劇の値段設定ってどっから来てるんでしょう?

成島
トントンになるかどうかですね。

矢透
あ、そうなんだ。
そういう現実的な値段設定なんだ。

成島
儲ける気とか、本当にゼロですよ。