セカンドシーズン第10回:2010/02/15
も
ちろん、お金の怖さの側面には
借金の問題がある。
お金の貸し借りは
一種の呪いに似ている。
多かれ少なかれ「負債」がある以上は
人は逃れられない義務を負います。
もちろん貸し借りをしないで済むなら
それに越したことはないけれど、
「借金」が社会のシステムとして組み込まれ
必要悪として機能している以上は
避けては通れないものだ。
学生であれば奨学金をもらう。
会社を起こすときは銀行から融資を受ける。
家を買うときには住宅ローンを組む。
もちろんクレジットカードだって
一種の借金のようなものだ。
友人間の借金は感情のもつれを起こし
貸金業者からの借金はトラブルを引き起こす。
人はお金がなければ生きていけないが、
お金は、親切な誰かが毎朝の牛乳のように
届けてくれるわけではない。
自分で獲得しなければいけないし、
手に入れたあとの使い方は、個人の裁量に
まかされている。
お金の向こうには、金額に応じた可能性があり
お金を使うことは、
お金と引き換えに得たもの以外の可能性を、
全て殺すことだ。
金額が大きければ大きいほど、
失う可能性は大きい。
だから、小額から小さなトライアンドエラーを
繰り返して、後悔しない可能性の選び方を
学んでいく必要がある。
お金の怖さを少しでも乗り越えるには
それ以外にないように思われる。
(つづく)