セカンドシーズン第11回：2010/03/01
お
金を貯めるのが目的化している人は
たくさんいる。
いったい、その人は得たお金で
どんな可能性を買うのだろう。
「さらに手持ちのお金を増やす」
という可能性にお金を投資する。
そのことが幸せへの近道だ、と
知らぬ間に思っている自分がいないか？
単なる消費、お金を失うだけの消費は
無駄である、と僕たちはどこかで
思わされていないか？
確かに、コツコツと貯めたお金を
ばっと手離すときの勇気は相当なものだ。
「自分への投資」
という言葉が流行るのは、
「今、手離したお金は、いつか戻ってくる。
だから心配ないのだ」
と、自分を安心させる効果があるからで、
実際にお金が戻ってくる場合は少ない。
そして、いつどんなタイミングで
お金が戻ってくるかはわからない。
旅行にばかりお金を使っていた人が、
ふとしたことから旅行記を出版して、
今までの支出分を回収する、なんてことも
考えられる。
逆に、エステや温泉でお金を使い、
そのお金が戻ってくる見込みはないけれども、
「いいお金の使い方をしたなあ」
と100パーセント満足できる人もいる。
お金の使い方には、性格や、才能や、人生や
価値観や、人間性や、持って生まれたツキが
すべて凝縮されている。
（つづく）
