セカンドシーズン第9回:2010/02/08
お
金は怖いものだ。
それはみんな同意すると思う。
まず思い浮かぶのは、
お金がない、という状況である。
お金がなければ、人は生きていけない。
単純に「ものが買えなくて餓死」という
状況も考えられるし、
社会的な承認の証として機能するお金を
持っていない、ということで
「誰かからも認められていない」という
社会的な苦痛を味わうこともある。
自殺の原因の多くは、お金に起因する。
それでは、ただやみくもに
お金があればいいのだろうか。
もし宝くじか何かで、10億円もの大金が
手に入ったとしよう。
生活水準を今のまま維持すれば
一生働かなくてもいいんじゃない!
夢のような生活!
・・・と夢想したことがあるが
実際にはそう、うまくはいかない。
大金は、そのままではいられない。
大きなお金は、タンス預金にしない限り
少しずつ誰かのお金になる。
銀行に預ければ銀行の金になり
銀行はお金を転がして増やしたがる。
預金は一千万円までしか保証されない。
実際は10億のお金など望むべくもないが
お金が怖いのは、
お金がどこまでも自分のものではないからだ。
お金は自分に対峙し、おびやかす。
(つづく)