矢透泰文(ヤトミックカフェ主催者)はある日思ったのだ。
全力で書いて、きちんとコラムしてみたい。
全力で書いて、失笑を買ってしまうのもいい。

タイトルに特に意味はない。
意味がないことにも意味がない。
だから何だっていうんだ。


しなやかさのもんだい


スタートを切るのは、1年中、いつだって
構わないのだけれど、
ちょうど今は1月で年の初めだから
(この原稿は2007年1月21日に書かれました)

スタートを切るぞ、
という気持ちが強くなっていて、
今年の目標みたいなやつを意識している。

最近、ずっと考えているのは
『しなやかさのもんだい』
である。

僕は全然自慢じゃないのだけれど、

『頑固だ』

と昔から言われつづけていて、
確かに自分でもそう思う。

頑固者の良くないところは、
発想が柔軟じゃない、というところだ。

決まりごととか、ルールとか、そういうものに
どうもしばられ過ぎるきらいがある。

僕はこれから、グラフィックデザインという
分野に取り組もうとしている。

その道でやっていこうと思ったときには、
既成の価値観とか、常識とか、
そういうものにしばられるのが、
いっちばんよくない。

たとえばブックデザイナーの
祖父江慎さんの仕事は面白い。

四角くない本だとか(歪んでいるのだ!)
本文中の一文字だけに
金箔押しがしてあるとか、
豊かで面白いアイディアに満ち溢れている。

どうしてそんなことを思いつくんだろう?

と思うのだけれど、
奇をてらおうとしているのじゃない。
純粋に、「面白い!」と思うことを
どんどんやっている。

もちろん
知識と経験に裏打ちされているからこそ
できることもあるのだろうけれど・・・

何というか、しなやかさがある。
とらわれていない。

「こういうことに決まっているのじゃ」
とか
「こういうことはしちゃいかん」
というガチガチ感がない。
どうしてそんなに、
発想を自由に飛ばせるのだろう

逆に、僕はどうしてそれができないのか?

しなやかさが、ほしい。

それが僕の今年の目標だ。

まあ、8月くらいには
忘れてしまっているかもしれないけれど。