アイスランドへ旅した岩坪文生(ふみお)さんの
コラムを連載しています。

アイスランド グルメと仮死の旅 第2回

火山活動が活発で、温泉も有名。
また、地熱発電もさかんで、家の中や床下には、
発電所からのパイプがめぐらされ、24時間暖められている。

一方、土地はやせていて、耕作可能面積は1%しかない。
第一次産業は、漁業が主流。
現在はリーマンショックのおかげで金融バブルが崩壊、
イギリスとオランダに膨大な借金があり、
EUに入れるかどうかも分からない、苦しい立場に
立たされている。

さて、話を戻そう。
私は経済のことも、地熱のことも、政治のことも
よく分からないが、とりあえず美味しいサーモンを求めて
アイスランドへと旅立った。
目的地は、ウェストフィヨルドと呼ばれる
アイスランドの北西部。

複雑に入り組んだフィヨルド地帯で獲れる、
極上のサーモンに向けての出発だ。






しかし、旅はしょっぱなからトラブルの連続。
まず成田空港では、荷物の重量オーバーが伝えられ、
追加料金の金額を見て、卒倒しそうになった。
全予算のほぼ4分の一を占めている。

トランジットも含めて約20時間後、
ケフラヴィークの空港では、コペンハーゲンで買った
お土産のウィスキーがひっかかり、関税をとられる。
禿げた体から羽をむしりとられるようで、痛かった。

しかし、空港からレイキャビック市内に至る道の途中で、
とてもうつくしい星空に出会う。
あまりにきれいなので、車を停めてもらい、外に出る。

さすがに外気は冷えるが、空気は澄んでいて、
透き通るようだ。星が地平線ぎりぎりまで無数に瞬いている。
宇宙に手が届きそうだ。

ついに、北の果てに着いたのだ!

(次回は、アイスランドで出会ったある食材の話。)