島田先生と、上の世代の仕事観。
島田先生は、僕の高校時代の恩師です。
長きにわたり、教師として働いておられます。
働くとはどういうことなのか?
世代によって、仕事観は変わるのか?
お話を聴いてきました。
第4回:それは、親が変わったからなんだ。
矢透 |
糸井重里さんが 『ほぼ日刊イトイ新聞』の中で 自分は学生のときに 何もやりたいことがなくて、 それでもまあ、 何とかなっていくだろうと思っていた そういう点では、 今の学生と変わりなかった。 というニュアンスのことを 書かれていたんですが、 先生は、そこらへんは、どうお考えですか? |
島田 |
人間なんてそんなに変わらないから そういう点では同じだと思うんだけど、 何かが変わったというのは 確かなんだと思うよ。 ある本の中にこういう話がある。 小学校高学年の子供に 「自然と、家と、人間を入れた絵を描きなさい」 という課題を出して、 1987年の子供が描いた絵と 1997年の子供が描いた絵を見比べてみた。 絵がいくつか比較で並んでいるんだけど、 その絵を見比べると 「これはちょっとやばいよな」 という気持ちになる。 何がやばいかというと、 1987年の小学生が描いた絵は 家は家の形をしているし、 人間は人間の形をしている。 子供が木に登ったりしていて、 木は木になっている。 つまり、ちゃんと写生になっている。 ところが1997年の子供が描いた絵は、 まず絵になっていない。 非常に乱雑だし、簡単だし、 しかも空間把握ができていない。 なぜ絵が変わったかといえば 子供が変わったからだけども では、 どうして子供が変わったのか? それは 親が変わったからなんだ。 親が変わらなければ、 絶対に子供は変わらない。 じゃあ、親はどんな風に変わったのか? それと、転職の話は つながるような気がするんだ。 |
矢透 |
今の話で、ちょっと思い出した ことがあります。 僕の家の近くには大型スーパーがあって 僕もそこで買い物をするんですけど、 何というか、そこの空気が少し嫌なんです。 のっぺりしている気がする。 何でもそろっているし、 便利ではあるんですが・・・ |
次回
第5回:物と向き合っていない
につづきます!