才能は使って初めて強みになる

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

以前のエントリーで「ストレングスファインダー」について書きました。このテスト(有料)を受けることで、34のパターンに分けられた資質(才能)のうち、自分の持つ上位5つの資質がわかるのです。私の場合は「原点思考」「内省」「適応性」「共感性」「慎重さ」(それぞれの説明は割愛)でした。

けれど「資質がわかってもどうやって強みにしたらいいのか・・・」という悩みもありました。
「○○を強みにする」「自分だけの強みを作る」という言葉をよく見かけるのですが、そもそも「強み」とは、いったいどういうものだろうか??そして、自分の資質(才能)や、自分の持って生まれた性格を「強みにする」というのは、どういうことなのだろうか??

今回はそんなことを考えてみました。

1.「強み」とは、自分を助ける能力

まず思ったのは、才能で自分を助けたとき、それは「強み」になるのではないか、ということです。

例えば、特殊な才能かもしれませんが、「小説を書く」「絵を描く」という創造的な才能が、自分を助けてくれることは想像に難くありません。たとえそれが職業に直結しなくても、創造するという行為自体が、大いに自分を楽しませ、慰めてくれるでしょう。

その他にも、ストレングスファインダーで明らかになる、戦略立案の才能、人に影響力を及ぼす才能、交渉の才能、人間関係構築の才能・・・自分が無意識で行っていたそれらの行動が、実は様々な場面で自分を助けてくれていた・・・ということがあるはずです。そのとき、自分の資質は「強み」になったと言えると思います。

2.「強み」とは、人を助ける能力

自分を助けることも重要ですが、強みの本懐は「人を助ける」ことではないでしょうか。職場、地域、家庭など、人が集まるところで、自分の資質(才能)を発揮してポジティブな結果をもたらしたとき、資質は「強み」になったと言えるでしょう。

人を助ける、ということは、人が持っていないものを自分が提供する、ということです。

突飛な例ですが、ダイヤモンドが石のように転がっている惑星があったとしましょう。ある日、地球からその惑星に人がやってきます。そのとき、その惑星の住人は、ただの石ころだと思っていたダイヤモンドが、地球人にとっては大きな価値を持つことを知ります。
その惑星で暮らしている限りは、ダイヤモンド=資質はキラキラしているけれども、使い道の分からない石ころです。しかし、その石ころに価値を見出す人・環境と出会うことで、それは価値となります。さらに一歩進んで、積極的にその価値を提供するようになると、そのダイヤは「強み」に変わります。

3.意識的に資質(才能)を人のために使う

1と2を踏まえると、資質(才能)を「強み」にするためには、その才能を「意識的に使う」ことが大事だといえます。

ストレングスファインダーの考えでは、才能は、繰り返し現れる行動・思考パターンにすぎません。決して魔法ではない。そのままでは、才能はあなたに貢献するどころか、その強いパターンが悪い方に作用してあなたを苦しめることさえあるくらいです。

例えば、私のような「内省」を資質に持つ人は、常に考えることをしています。しかし、考えるだけで行動なり、アウトプットが伴わなければ、それはただの頭でっかちです。「内省」という資質(才能)を放ったらかしにしておけば、頭でっかちなことをせっせと強化し、自分を苦しめることになります。

しかし「内省」の資質を「人の役に立つことを考える」「職場の課題を解決する」のに使い、それを意識してアウトプットした結果、人に喜ばれたならば、その資質は「強み」になりえるでしょう。

もしあなたがすでにストレングスファインダーで自分の資質を知っているなら、その思い当たる行動パターンを、仕事の場面で「使ってみる、役立ててみる」ことをおすすめします。自分が自然にやっていることで人の役に立ったとき、それがあなたの「強み」になります。

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