ストレングスファインダーの結果を活かす「4つのアプローチ」とは?
こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。
2014年は、ストレングスラボの「ストレングスファインダー基礎コース」にも参加し、理解を深めた年でした。
社内でもストレングスファインダーを多くの人に受けてもらったのですが、「ストレングスファインダーを受けたはいいが、結果の活かし方がわからない」との声をいただきました。
そこで今回は、私が思う「ストレングスファインダーを活かすための4つのアプローチ」といったものを書いておこうと思います。
Working on the county maps at the colored County Land Use Pl... / New York Public Library
ストレングスファインダーは、自分が使っている道具を教えてくれる「だけ」
ストレングスファインダーは、ギャラップ社が開発した、人がもつ強みを診断してくれるツールです。34個の資質のうち、自分の持っているトップ5を診断してくれます。
ストレングスファインダーでわかるのは、「思考・行動・感情のパターン」です。「思考・行動・感情のパターン」は、いわば自分の持っている「道具」です。
「思考・行動・感情のパターン」は、かなり強力な道具です。自分の生き方、人との関わり方、何を幸せと思うか?モチベーションがどんなときに上がるのか?など、すべてこの道具が関わっています。しっかり使えば強みにもなるし、振り回されれば弱みにもなります。
ただし、ストレングスファインダーが診断してくれるのは、自分はどの「道具」=「思考・行動・感情のパターン」をよく使っているか?というところまで。その道具の具体的な使い方については、各人に委ねられています。
なので、自分が持っている道具をどう使うか?については自分で考えなくてはいけません。そこがストレングスファインダーの難しく、かつ面白いところです。
ストレングスファインダーの結果を活かすには、私が考えるに、4つのアプローチがあります。
アプローチ1:常に結果を参照する
ストレングスファインダーの結果がわかったら、まずその結果を常に参照できるようにします。あなたは、自分の資質の順位を言えますか?私の場合は、Evernoteにノートを作り、ショートカットですぐに参照できるようにしています。
via kwout
スタンダードチャータード銀行の元会長・マーヴィン・デイビス氏は、自分のコーヒーカップに5つの強みを貼り付けていたそうです。
判定しても、トップ5の結果や順位を忘れてしまう人も多いのですが、それはモッタイナイと思います。結果を常に参照できるような工夫をしてみてはいかがでしょうか。
アプローチ2:「思い当たり」を増やす
次は、ストレングスファインダーで得られた「思考・行動・感情のパターン」と、自分の普段の行動を照らしあわせて、「そういえば、思い当たる!」という気付きの瞬間を増やします。
私の場合は
- 緊急事態が起こるほどイキイキする = 適応性
- 話が脇道にそれる会議が嫌い = 原点思考
- 考えることで時間がつぶせる = 内省
- 「そもそもそれって〜」を知りたい = 原点思考
- リスクが気になる = 慎重さ
といったところが思い当たりました。
このように、結果から逆算して、自分の行動や思考のパターンを意識していきましょう。
もし、自分の欠点と資質との関係ばかりが思い当ってしまい、暗い気持ちになるようでしたら、「では、逆に、その資質を良い方向に使うには?」という問いを立ててみてはいかがでしょうか。
アプローチ3.ギャラップ社のアドバイスを見る
ギャラップ社のストレングスファインダーサイトでは、各資質について、「行動のためのアイデア」を教えてくれています。(ストレングスファインダーを受けたときのIDとPWを入れてログインしてください)
例えば、私の原点思考ではこんな記述があります。
プロジェクトの計画を始める前に、過去のプロジェクトについて調べるように関係者に勧めます。 「過去を振り返ることができない者は、過去を繰り返す運命にある」という言葉の意味を彼らに伝えます。
「未来志向」や「戦略性」の才能の高い人とパートナーになります。 彼らの、未来の可能性に対する強い興味は、あなたが過去に埋没してしまうことを防いでくれ、あなたの「原点思考」に対する深い理解は、彼らが過去から得た教訓を見落としてしまうことを防ぎます。 また、両者が協力することで、より持続性の高いものを創造することができるでしょう。
ふむふむ。納得すること多いです。
キャプチャは日本語になっていますが、環境によっては日本語が見られないようです(2014年12月時点では日本語版は正式にローンチしていないとの噂もあり)。英語で表示されてしまう場合は、ブラウザの機能で日本語に翻訳するなどして、読んでみてください(・・英語の勉強にもなるかもしれないですね!)
アプローチ4.人からのフィードバックを受ける
自分のことはよくわからなくても、人のこととなるとよく見える、という経験をしている人は多いと思います。
そこで、ストレングスファインダーを受けた人同士で、結果を元に、お互いの強みについて話し合ってみてはいかがでしょうか。
直接、ストレングスファインダーの結果について話さなくても、「あなたは●●●というところがいいと思う」というフィードバックを聴くだけでもヒントになります。
その人がイキイキとしているときは、資質をいい方向に使っている場合が多いです。なので、なるべく「良いところ」をフィードバックするといいですね。
あとは「人に聞く」というところでいうと、ストレングスコーチ(ギャラップ社が認定したストレングスファインダーのコーチ)を付けてみるのもいいかもしれません。ストレングスラボでは、ストレングスコーチを紹介しています。
まとめ:ストレングスファインダーは「面倒くさいツール」である!
ストレングスファインダーは、自分が使っている「道具」=「思考・行動・感情のパターン」を教えてくれるものですが、「あなたの天職は●●!」のように、明確な結果を出してくれるものではありません。
結果がわかったら、それから延々と「道具」の使い方を考えなくてはいけない、という点では、ちょっと面倒くさいツールだなあと思います。
Close up of The Thinker / Brian ? Hillegas
ただ、ストレングスコーチの森川さんもおっしゃっていますが、「無意識に資質に引きずり回されるか、意識して使うか、は雲泥の差」です。その道具は、あなたがすでに持っているものです。手足のように使い、それによって人の役に立つことで、あなたの「強み」となり得るものです。
ストレングスファインダーは、噛んでも噛んでも味の出るスルメのように、道具をどうやって使うかを考え続けることで、楽しさが次々と見つかっていく、そんなものではないかと思います。
日本経済新聞出版社
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