ラジオの価値を測る指標がほしい

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

こんなニュースを見ました。

http://web-tan.forum.impressrd.jp/n/2013/12/12/16601

ビデオリサーチ、Twitter上でテレビ番組の反応を測る「Twitter TV指標」提供に関しTwitter社と合意

前々から私は指標しての「視聴率」「聴取率」の問題点について思うところがありましたので、このニュースを機会に、あらためて思うところを書いてみます。

「視聴率」の問題点

メディアの価値を測るときに使われる「視聴率」は、あるテレビ番組をその地区のテレビ所有世帯のうち何パーセントが視聴したかを表す推定値(Wikipedia)です。

番組の価値を測るひとつの指標ですが、それが指標としてあまりに絶対的な価値を獲得してしまっている、ということが問題だと思います。
また、視聴率はあくまで「数」であり、その番組の内容(質)を必ずしも反映したものではありません。

それでも、メディアの広告的価値を測る指標は今のところ、「視聴率」「聴取率」以外に見出されていないのが現状です。

ラジオの調査率調査に至っては、「調査率調査週間」(レーティング)が2ヶ月に1回で、そこに番組はスペシャルウィークとして、普段とは違うプレゼントや豪華なゲストを盛っています。
さらに、もともと電波の届きやすい、届きにくい、などの環境的な要因も絡み、「メディアの広告的価値を測る」という意味合いからは大きく逸脱していると言えます。

「Twitterでの反応」という指標に期待するもの

そういう意味では「Twitter上での反応」というのは、「視聴率」とは異なる面を持つ指標でもあります。

Twitter TV指標は、「ツイートの投稿数」「ツイートしたユーザー数」「インプレッション数」「インプレッションユーザー数」で構成。「インプレッション」はTwitter社との協業により、ビデオリサーチが国内で初め
て提供する影響度合の把握に寄与する要素となる。
(前述の記事より)

とのことですが、Twitterでの反応は明らかに番組の内容に影響されますし、その内容もポジティブなものだけではないわけですから、番組の影響度を測る指標としては、単純に視聴数だけを見ていた視聴率からは一歩前進・・・といえるかもしれません。

ラジオの力を測る新しい指標を!

今回対象となるのはテレビ番組だけのようですが、私はぜひ「ラジオ」の価値を測る新しい指標がないものかと考えています。

特にラジオでは、番組との愛着度といいますか、パーソナリティとリスナーとの絆といいますか、そういったアナログな力が本当に強いのです。

しかしそれは「調査率」という指標には必ずしも表れず、また、ラジオ自体がメディアとして全体的にパワーダウンしていることから、「メディアとしての価値は低い」と見られてしまっているのが現状です。

そのアナログな力を「価値」として測る指標があれば、ラジオは相当に優秀なメディアだということになりますし、いい番組を作ろう、という機運も高まると思うのです。そして素晴らしいことに、そんな「アナログな力」は、作る人の熱意によって生まれるのです。

「熱意があればあるほど、価値のあるメディアができる」というのは、一種の理想郷のようですが、その「力」を測る指標さえあれば、叶えることも夢ではないと思います。

-ラジオの話