自分の気質を知って生きやすさへの補助線をひこう|再読「内向型を強みにする」

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

最近、あらためて「内向型を強みにする」を読み直しています。初めて読んだときはすごく感動したのですが、今回二度目に読んで、あらためて感動しています。

どうも多くの人が、「外向型」的な性格が良しとされる社会の中で、「内向型」という気質を誤解されてつらい想いをしていたり、自分自身を「ダメだ」と断罪してしまっていたり、生きづらさを感じているような印象があります。

生きづらさの原因が、必ずしもすべて気質の問題に収斂するわけでは、もちろんありません。でも、生きづらさを解消するための「考え方の補助線」として、自分の気質について知っておくといいかもしれなません。

内向型を強みにする (フェニックスシリーズ)
マーティ・O・レイニー
パンローリング
売り上げランキング: 12,765

私が「内向型を強みにする」を読んで救われた理由

何を隠そう、私は典型的な「内向型」でして、この本に心を軽くしてもらった1人です。

そもそもが、私は自分にものすごく劣等感を抱えていました。私は人と話すのがあまり好きではないし、大勢の人の集まる場に行くのは嫌だし、一人が好きです。そういう性向の人を、世の中は「ボッチ」などと言って嘲笑します。

まあ、人に言われるのは仕方ないとしても、問題は自分で自分を「どちらかというと残念」な側にいる人間として規定してしまっていたことです。

その考えは、私から「自尊心」を奪っていきました。

余談ですが、自尊心が奪われると最悪です。生きづらくなりますし、死にたくなります。自尊心は、心のライフラインといっても過言ではありません。あなたがもし「自分には生きている資格がない」と思われているなら、何はなくとも、そんな考えが過ぎ去るのを待ちましょう。
死んだ方がマシ、という人など、この世には存在しないのですから。もしあなたのことをそう思わせるような奴らがいるなら、肥溜めに残らず蹴り落としてしまえばいいのです。自分も含めて。余談終わり。

しかし私は「内向型を強みにする」を読んだことで、人生におけるコペルニクス的転回を経験しました。自分が「欠点」だと思っていた内向性は、単なる「エネルギー充電の方法」に過ぎなかったのです。

私はあきらかな「内向型」でした。

「内向型」は1人静かな時間からエネルギーを得る気質です。そして、人と長く接していると疲れてしまうのです。しかしその反面、思索をするのが好きで、頭脳活動に深い喜びを見出します。

本当にそれは、単なる気質であり、決して「欠点」などではなく、人それぞれの「違い」にすぎない話だったのです。そのことでどんなに救われたことか。

エネルギー充電の問題であれば、静かな時間をこまめに取るように心がければ、疲れずに社交的に振る舞うことだってできます。

さらに、内向型であることは、欠点であるどころか、むしろ「強み」になり得るものだということも知ったのです。(自分があたりまえだと思っていた行動や思考が強みになり得るのだ、という考え方はストレングスファインダーにも通じます)。

今では自分が「内向型」であることをすごくありがたいと思っています。なぜなら、自分が自分であること、それ自体がありがたいと思えるし、それは自分が内向型であることと、分かちがたくつながっているからです。

この本とストレングスファインダーが、私の「自尊心」を復活させてくれたといっても過言ではありません。

自分の気質を知ったほうがいい理由

あなたがもし、自分や他人に対して何か違和感を感じているならば、もしかするとそれは、気質の特徴によるものなのかもしれません。

あなたが「内向型」だとすると、一緒に働く人が「外向型」であれば(さらにちょっとイラチな人であれば)、もしかすると「お前はダメだ」という雰囲気を醸し出されて、つらい思いをしているかもしれません。

内向型の人が、本来の能力を活かし、集中して物事に取り組むためには、適した環境が必要なのだといいます。正しい環境さえあればいいだけなのに、「お前はダメだ!」という人格否定のレッテルを貼られると、せっかくの能力を活かせないばかりか、自信さえ失ったままて過ごすことになります。

気質の違いを知らないままでいることは、その人だけでなく、周囲の人にとってもモッタイナイ話です。

自分の気質を知ることは、自分の活かし方を知る、ということです。わけのわからない苦しみの中をさまようのではなく、自分が持つ特長について理解することで、違和感に立ち向かうヒントを得ることができるのではないでしょうか。

まずは、あなたの気質を知るカンタンなテストを受けてみませんか。

インターネットには、ユングの性格理論に基づいた性格テストを受けられるサイトがいくつかあります。

例えばこちら

ただ、テストを受けるにあたり、前もって知っておいて欲しいことがあります。

サイトによっては、「外向型=好ましい」「内向型=残念」という割とステレオタイプの解説を書いてあるところもありますが、そういう部分は、ぜんぜん参考にしなくていいです。ぜひ、書籍「内向型を強みにする」を読んでいただき、理解を深めてください。

また、テストの結果で「どちらだろう?」思うようなが微妙な結果が出たら、自分自身を顧みて、「内向型」「外向型」、どちらでもピンとくる方に、好きなように、自分が生きやすくなる方に、都合のいいように解釈すればOKです。ユングも言ったように、人間は100%「内向型」「外向型」どちらかにきっぱりと分けられるわけではありません。どちらの素質も併せ持つ、ちょうど真ん中、という人もいます。

書籍「内向型を強みにする」の中にも、簡単な小テストがありますので、そちらを参考にしてもらってもいいかもしれません。

そして、
「どうやって自分のこの気質を活かしてやろうかナ?」
と、考えられるようになればしめたものです。合わせてストレングスファインダーを一緒に受けてみると、なおのこと良いと思います。

あなたが自尊心とともにありますように。

関連エントリー
「内向型」を自認する人こそ、ストレングスファインダーを受けるべき3つの理由
変えられないものは、そのまま受け入れよう |「内向型を強みにする」を読んで

-内向型を強みにする話