ストレングス・ファインダーをチームで共有するとき、大切なこととは?

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

ストレングス・ファインダーのエントリーです!今回は、ストレングス・ファインダーの結果を活かそうとするとき、特にチーム・メンバーの間で、お互いの資質を共有したときに、やってしまうかもしれない失敗についてです。

「ストレングス・ファインダーを受けたけど、この後どうすりゃいいんだYO!」と悩んでいる人もぜひお読みください。



Feedback checklist
Feedback checklist / AJC1

やりがちな失敗:相手にレッテルを貼ってしまう

「日経Bizアカデミー」というサイトでは、ストレングス・ファインダーに関する講義が連載になっています(読むには無料の会員登録が必要です)が、その中で、すごくハッとする一文がありました。

チームでストレングスファインダーを使う際に気をつけたいのは、「あの人の強みはこれだ」と決めつけるのではなく、「あの人は、具体的にどんな可能性を持っているのだろうか」「それはどんな成果をもたらすのだろうか」と興味を待つことが大切だということです。

私は《着想》がトップ資質なので、いい仕事をした時に《着想》が生かされていると指摘されると嬉しいものです。しかし、いつまでも何かにつけて《着想》というレッテルばかりを指摘されるとだんだん不愉快になってきます。(略) 私の《着想》は私ならではの《着想》であり、レッテルとしての《着想》以上の可能性があるのに、ステレオタイプ的にそのレッテルだけを指摘されてしまうと自分を小さく感じてしまうのです。
Web診断「ストレングスファインダー」でわかる自分の強みと生かし方|最終回 より)

レッテルを貼る。
このことほど、ストレングス・ファインダーの使い方として間違ったものはありません。

「あなたは◯◯◯の資質を持っているから、〜〜が得意でしょ?」
とか、
「◯◯◯の資質を持っているから、この仕事したいでしょ?」
など言われると、思うのは一言「うるせえ」です。

ストレングス・ファインダーは、自分の可能性を切り拓くためのツール。「レッテルを貼る」という行為は、可能性を限定する行為ですから、まったく逆な使い方をしてしまっているわけです。

なぜ他人にレッテルを貼るような使い方をしてしまうのか?

しかしこの失敗には、ストレングス・ファインダーの結果を活かすときの難しさが隠れています。

せっかくストレングス・ファインダーを受けて、結果を得た、さらにチーム間で共有までした。「で、その後どうしよう?」と悩む人がやってしまいがちな気がするのです。

つまり、「せっかくだから使わなきゃ!」と、何かにつけてストレングス・ファインダーを話題に上げ、仕事に絡めようとした結果・・・上のような失敗になってしまいがちだと思うのです。

よかれと思ってやったことなのに、結果的には、チームの雰囲気も悪くなり、あまりよろしくない状況を招いてしまう・・・特に「レッテル貼り」が、上司から部下に向けて行われると、想像するのも恐ろしいパワハラ地獄が待っています。

ストレングス・ファインダーというメガネをかけてみよう

では、そんな好ましくない状況を避け、本来の「可能性を切り拓く」ツールとしてストレングス・ファインダーを使うにはどうすればいいでしょうか?

私が提案したいのは、

「ストレングス・ファインダーをメガネのように使う」

ということです。

例えば、

  • チームメンバーが何かファインプレーをしたとき
  • 好ましいと思う行動や、考え方を表明したとき
  • 「見習いたいなあ」と思う考え方をしているとき

などなど、相手に対してプラスの感情が働いたら、それらに対して、「もしかしてこれは、◯◯◯の資質が活かされているのかな?」という目で相手を見てみるのです。そしてできれば、それを相手に伝えてあげるとなお良いです。

そうすることで、その相手自身も気がつかないような資質の使われ方を、フィードバックしてあげることができます。フィードバックを受けた人は、自分の資質について理解が深まり、その資質を「強み」に変えていくヒントを得ることができます。

また、ストレングス・ファインダーのメガネは、「相手の欠点・弱点」を見るときも有効です。単に相手の「弱点」として、批判的・マイナスにしか捉えられなかったことが、「もしかしてこれは、◯◯◯の資質がうまく使えていないのかも?」とプラスに考えられるからです。

プラスの視点を持ってフィードバックすると、フィードバックを受けた相手も、弱点をプラスに変える気付き、が得られると思うのです。

ストレングス・ファインダーによってわかった自分の資質は、つまるところは、思考・行動の強力なパターンにすぎません。使い方次第で、弱点にもなれば強みにもなります。資質を強みにするには、いかに「自分の資質の有効な使い方に気が付けるか?」にかかっています。

ストレングス・ファインダーというメガネを掛けることで、お互いの強みを作っていけたらいいですね。

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