ラジオパーソナリティになりたい人へ

こんにちは。やトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

ラジオパーソナリティになるには」というエントリーを書いたのですが、地味にニーズが高いようですのでもっとくわしく掘り下げてみようと思います。

BUT、こうすればなれるよ、というハウツーではございませんのであしからずご了承ください。

本当にラジオでなければダメ?

のっけから出足をくじいて恐縮ですが、あなたは本当に「ラジオ」を選ぶのでしょうか。podcastやニコニコ動画、Ustreamといったメディアを選ぶ可能性はありませんか?

上の質問に答えるために、「ラジオパーソナリティになりたい」というセリフの、さらに奥底にある本音の欲求を探してだしてみませんか。なぜあなたは、パーソナリティになりたいのでしょうか。

  • 1.承認欲求を満たしたい
  • 2.喋ることが好き
  • 3.伝えたいことがある
  • 4.曲をかけたりお便りを読んだりしたい

もちろん、どの欲求も正当なもので、誰に批判を受けるものでもありません。ただし、欲求が何なのかによって、選択肢の幅は変わってきそうです。

欲求がわかったらさらに問いかけたいこと

1から4までの欲求をさらに掘り下げてみましょう。「本当にラジオでなければダメなのか?」と。

1.承認欲求を満たしたい

目立ちたい、自分の存在を広めたい、ということならば、何はともあれ「メジャー」であることにこだわるのもうなずけます。podcastなどのインディーズではなく、メジャーなメディアを選ぶのは必然です。

では本当に「ラジオ」でなければいけませんか?
ラジオ好きには非常に辛いことですが、マスメディアとしてのラジオの力は年々弱まっています。

それに、あなたの存在を日本中、世界中に広めたいのならば、地域メディアであるラジオは残念ながらそもそも不向きだと思います。
無名の人が一気に有名になるチャンスを得られるのは、Youtubeやニコニコ動画など、今のところインターネットが有用ではないでしょうか。
それでも「ラジオ」にこだわるならば、まずあなたの存在や魅力を「ラジオの中の人」に知ってもらう必要があると思います。積極的にオーディションに出かけてはいかがでしょうか。

2.喋ることが好き

喋ることが好き、これならば声のメディアである「ラジオ」を選ぶのは必然性がありそうです。

次に考えるべきは、どうやって自分の喋る場所を確保するかどうかです。
メジャーなラジオ局にはなかなか空きがありませんし、あなたの存在を知ってもらうという長い長い道のりがあります。

それよりも、手っ取り早く喋る場所を確保し、できるだけ長い間、継続してしゃべりを続けるべきだと思います。続ければ、自ずとファンができますし、培った知名度は、ステップアップするのにも役立つはずです。

手っ取り早い場所としては、これまたニコニコ動画やUstreamなどが挙げられます。ファンが集まり、たまりやすい仕組みを持ったサービスを使うと良いでしょう。

あとは、あなたの喋りがお金になるかどうか(数字になるかどうか)も、メジャーなラジオ局ならばきっと注目するポイントです。

可能であれば、あなたの喋りの傍らに「ブレーン」をつけてください。その人は何もせずに隣で笑ったりうなずいたりしていれば良いのですが、自分の喋りが面白いかどうかをその人を見て判断できる、そんなリトマス試験紙のような存在をつけておくと良いトレーニングになるでしょう。

3.伝えたいことがある

伝えたいことがあるならば、選ぶメディアとしてはラジオは一長一短です。
つまり、テレビほど規制が厳しくなく、言いたいことが言える一方、あなたの伝えたいことを伝えるべき相手に必ずしも届くとは限らない、という短所もあります。
そして、ラジオはその時に聞かれなければ終わりです。

伝えたいことがあるならば、重要なのは「ストック」できることではないでしょうか。

つまり、必要とする人が情報を求めて検索した時に、あなたの発信した情報にヒットすることが一番大事です。情報をストックして置ける場所としては、「Youtube」や「podcast」がいいでしょう。ストック型の番組を作ることを検討してみてください。

番組(コンテンツ)に人気が出れば、当然、メジャーな局からの出演依頼も来ます。そのときにあなたの声はよりいっそう大きさを増すことができるでしょう。

4.曲をかけたりお便りを読んだりしたい

これが一番、多い動機のような気がします。

「あこがれのあの人のように、曲をかけたり、タイトルコールをしたり、お便りを読んだりしたい」ということです。
よく言えばあこがれ、悪く(幼稚に)言えば、「ごっこ遊び」をしたい、ということです。

規模は小さくてもいいから、まずやってみようではありませんか。

まず、メディアは自分で作れるものならばなんでもいいでしょう。手っ取り早いところでいうと、「Ustream」なんかいいかもしれません。映像を配信できるサービスですが、音声だけでもいけます。登録すればすぐ配信できます。

まず、タイトルコールです。これは説明はちょっと省きますが、PCやミキサー、無料の音源を使って加工すれば簡単にできます。ちょっとしたジングルだって作れます。(別にエントリーで書いてみようと思います)

次に、お便りです。お便りを自分で書くなんてむなしい・・・と思うかもしれません(多分思う)。しかし、人に書いてもらおうと思うと、これまた難しいです。何が難しいかというと「テーマ設定」です。

「テーマ設定」は大喜利に似ています。お便りを書く人は「自分の腕試しがしたい」のです。テーマに対して自分がどう切り込むか、を見てほしいから書いているのです。だから、試しがいのあるテーマを設定しなくてはいけません。
テーマができたら、仲間内でもなんでも良いので、誰かにお願いして書いてもらいましょう。それがダメなら、書いてくれる人が現れるまで「試しお便り」「エアお便り」を書きましょう。思わず自分で吹き出してしまうくらいを目指しましょう。

最後に曲ですが、Ustreamでは、申請をした上、許諾されているアーティストの楽曲であれば配信中に流すことができるそうです。詳しくはこちらをどうぞ。

最後に

メジャーなラジオ局は「マスメディア」です。マスメディアでは何より大事なのは「数字」です。ラジオパーソナリティになりたいという人は、「
あなたに広告的に価値があるかどうか」が問われます。

ただしラジオのいいところは「後から数字がついてくる」ことに寛大だったことでした。つまり、リスナーとの関係性が生まれると、番組に数字がついてくる、それを見越して、時おり知名度のない人に番組をまかせることがラジオでは多々ありました。

しかしながら今はそう悠長な時代ではありません。元から数字=知名度を持っている人に番組をもたせることが多くなっています。無名の人が入り込む余地がどんどんなくなってきています。

「ラジオパーソナリティになりたい!」という夢を持ったとき、必ずしもメジャーなラジオ局でデビューすることだけがゴールとは限らない、のではないでしょうか。
それに、ラジオパーソナリティには、もともとラジオ業界にいなかった人が抜擢されるケースも多々あります。

今や、個人で配信できる時代です。あなたが好きな番組を、好きなように作れるようになりました。既存の枠にとらわれず、「ラジオ」というメディアを広く捉えて楽しもうではありませんか。

また、今回は書きませんでしたが、地域限定の放送を行なっている「コミュニティFM」というラジオもあります。これについては、また日をあらためて書くことにしたいと思います。

関連エントリー
ラジオパーソナリティになるには

-ラジオの話, 世界の片隅から(よもやま話)