キミにもできるコミュニティFM!?

ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。
ラジオ好きなら一度は「自分でもラジオ放送してみたいナァ」と考えることでしょう。そんな気持ちにズバーンと来る1冊を紹介します。
その名も「キミにもできるコミュニティFM ―FM放送局を作るゾォー」です。

キミにもできるコミュニティFM―FM放送局を作るゾォー (電波の世界で遊んでみようseries)

しかし残念ながら、この本を読むと「キミにもできる!」という簡単な夢はまず粉々に打ち砕かれます。タイトルとは裏腹に、コミュニティFMの開局は大変な道のりなのです。

法人を作る必要がある

まず、のっけから言いますと、個人での開局は無理です。

コミュニティFMはスタジオや送信所の設備費用をはじめとして、放送事業者として運営を続けるには資金が必要で、そのために「経営」が必要になります。

災害時の放送など公共性が高いため、自治体が費用を出した第三セクターが開局するケースの多いコミュニティFMですが、株式会社やNPOが開局するケースも最近は多くなっているようです。
ビジネスモデルとしては確立していないため、経営には苦労することも多いようです。

免許が下りるまでの道のりが半端ない

コミュニティFMは放送区域の限られた微弱電波によるラジオ放送ですが、一般放送事業者として総務大臣の放送局免許が必要です。

この本では東京都江東区の「レインボータウンFM」の開局手記が読めます。

  • 膨大な書類を用意しての開局申請(可・不可の返事が来るまで1年も待つらしい・・・)
  • 使用可能な周波数を獲得するまでの気の遠くなるような苦労(聴取可能エリア全てで周波数を76.1〜84.9MHzまでの周波数を0.1MHz単位でチェック・・・)

など、どれも膝から「がくっ」と崩れ落ちてしまいそうな困難の連続でした。
ちょっとやそっとの情熱では挫折してしまうでしょう。

免許の要らないミニFMという道もある

それでも「ラジオやってみたい!」という人には「ミニFM」という手段があります。ミニFMは免許のいらない程度の微弱電波で、電波の届く範囲は数10メートルほどですが、コミュニティFMの準備のために開局される場合も多いようです。

それでもコミュニティFMはこれからの時代に必要なメディアであることは間違いありません。
キミにも(組織力と資金力とコミュニケーション能力と忍耐力と情熱があれば)コミュニティFMができる!

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20121106

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