ストレングスファインダーの結果を活かす「資質の組み合わせ」を読み解くヒント

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

2014年最後のエントリーは、ストレングスファインダーについてです。

前回エントリーに続いて、ストレングスファインダーを活かすためのアプローチのお話です。よくある質問として、「一つ一つの資質についてはわかったけれど、『資質の組み合わせ』についてどう考えたらよいか?」というものがあります。

そこで今回は、ストレングスファインダーを通じて得られた自分の5つの資質の、その「組み合わせ」を考える上で、ヒントになる考え方をお伝えできればと思います。

Combinations - exquisite corpse
Combinations - exquisite corpse / hydra arts

資質は4つのグループに分類される

ストレングスファインダーで判定される34個の資質は、大きく4つのグループに大別されます。これはある種の便宜的な区分けですが、考える際に取っ掛かりになりやすいので、覚えておくと便利です。

4つのグループは「実行力の資質群」「影響力の資質群」「人間関係構築系の資質群」「戦略的思考力の資質群」です。

34の資質がどのグループに分けられるかは、こちらをご覧ください。もっと詳しい説明と、資質をどのように活かすかについては「ストレングス・リーダーシップ―さあ、リーダーの才能に目覚めよう
」をお読みいただければ幸いです。

実行力の資質群
達成欲
アレンジ
信念   
公平性
慎重さ
規律性
目標志向
責任感
回復志向
影響力の資質
活発性
指令性
コミュニケーション
競争性
最上志向
自己確信
自我
社交性
人間関係構築の資質
適応性   
運命思考
成長促進  
共感性   
共感性   
調和性   
包含    
個別化   
ポジティブ
親密性
戦略的思考の資質群
分析思考
原点思考
未来志向
着想
収集心
内省
学習欲
戦略性

グループ1.行動力の資質群

このグループは主に、行動の動機となる資質を表します。

例えば、「達成欲」という資質は、達成すべきものがあると、モチベーションのスイッチがカチッと入って燃えます。仕事をいくらやっても疲れないスタミナの塊です。

また、「公平性」という資質は「物事を公平に扱うべき!」という使命感が行動の源になっています。この動機が人間関係と結びつくか、学習と結びつくかで、どのように行動に現れるかが異なります。それはあなたのトップ5次第です。

グループ2.影響力の資質群

このグループの資質は、「人に影響を与えたい(無意識に与えてしまうことも)、自分が人に対してどれだけ影響を与えたのか、フィードバックが欲しい」という動機を生みます。

たとえば、「最上志向」という資質は「とにかく最高の」結果を、個人のみならず、他人も巻き込んで求める資質です。これが人間関係と結びつくと、「自分が認める最高の人と関わりたい」となったり、仕事と結びつくと「最高の結果を得たい」となったりします。

あるいは「自我」という資質は、まさしく「自分がどれだけの影響を他人に与えているのかを知りたい」という資質ですが、これがうまく機能すると、「世界によい影響を与えたい」という動機を生み出します。

グループ3.人間関係構築の資質群

このグループの資質は「どのように人間関係を築いていくか」ということを規定します。

たとえば「共感性」という資質は、「他人の感情を察することができる」という特徴をもちますが、この資質を使うと、人の感情に察した行動ができます。

また「調和性」という資質は、争いのない状態を志向する資質ですが、そのために対立する2つのグループにたいして折衷案を提示することが得意だったりします。

グループ4.戦略的思考の資質群

このグループは、「自分の頭で考える」系の資質群です。他人を必要とせず、あくまで自分がどう考えるか?というときの考え方を表しています。

たとえば「原点思考」は、「物事を考えるときに、そもそもそれが何であったか?」という過去にさかのぼって考える資質です。

「戦略性」という資質は、ある目的があった時に、それを達成するにあたってどれだけの選択肢があるか?を考えることができます。

資質をグループにわけて組み合わせを読み解く

このように、自分の資質の組み合わせを考えるときは、まず4つのグループにわけて考えてみましょう。自分がどのグループの資質が多いか?あるいはバランスよく資質を持っているか?で、資質の使い方のヒントが得られます。

「行動」「影響」の資質が多い人

このグループの資質が多い場合は、「外向的」「社交的」「押しが強い」「結果を出すことにこだわる」「スタミナが強い」というイメージになるかもしれません(資質に良い悪いはないのであしからず)。

自分のトップ5に、この資質群の他に「人間関係」や「思考」がある場合は、行動を達成するための補助として使われるか、(達成欲×戦略性で、どのように多くの仕事を達成するかを考える)、一緒には使われない(目標志向と共感性は組み合わせては使われない)などとして表れます。

「人間関係」「思考」の資質が多い人

このグループが多い人は、「内向的」「思慮深い」「優しい」「策士」「行動に起こさない」というイメージを持たれがちかもしれません(資質に良い悪いはないのであしからず)。

特に思考系が多い人は、せっかく考えたことをアウトプットしない傾向があるので、「ブログなど、自分のやりやすい方法でアウトプットする」、「行動力の高い同僚に考えを話してみる」などの工夫をすると、自分の資質が活かせると思います。

自分の欲しい資質がトップ5にない場合

トップ5に「人間関係」「思考」の資質群がない場合に「人間関係を構築する力がない」「考える力がない」かというと、決してそういうわけではありません。

34の資質は、トップ10くらいは自分の資質として使えると言われていますが、その中に入っているかもしれません。

また、たとえば「戦略性」がないからといって「目的を達成するための選択肢が考えられないか?」というとそういうわけではなく、「やろう!」と意識すればトレーニングはできます。(ただ、資質を持っているということは、それをするためのスイッチが意識しなくても入りっぱなしになっているので、持っていない人にくらべて圧倒的な優位があります。)

また、自分の資質の使い方次第で、目的を達成することもできます(コミュニケーション資質がない人がセミナー講師をする場合、収集心を使って受講者1人ひとりの情報を集める、という動機を得て、講師として成長を遂げたり)。

まとめ

というわけで、今回のエントリーはいかがでしたでしょうか。ストレングスファインダーを受けたけど、結果をどう活かせばいいかわからず、そのまま放置している人は多いかと思います。

前回のエントリーでも書きましたとおり、ストレングスファインダーは受けた後に結果を意識し続けることが大事になってきます。これを機会に、2015年は自身の資質の鍛え方を考えてみてはいかがでしょうか。

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