僕たちの好きな「ラジオ」は今後どうなるのか?

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

2014年を迎え、時代はどんどんと動いています。

そんな中、私の好きな「ラジオ」というメディアはどうなるのだろうか?といつも考えます。ラジオの未来は明るいのだろうか、暗いのだろうか?

そんなことを考えると夜も眠れません(嘘)。

というわけで今回は、「ラジオ的なメディアの拡大」と「プラットフォームの移行」について考えてみました。




Radio setup, DJ gear / sebilden

1.「ラジオ的メディア」の拡大

意外に思われるかもしれませんが、今後「ラジオ的なメディア」は拡大していくと考えています。

私の考える「ラジオ的メディア」はこんな感じです。

  • 定期的に放送されている
  • 喋り手とリスナーのコミュニケーションチャネルがある(メール・ハガキ・ツイッターなど)
  • 生放送ができる

お察しの通り、上記の条件を満たすメディアは、いわゆるラジオ局に限りません。Ustream配信のDOMMUNEや、Podcast、ニコニコ動画に至るまで、私の考える「ラジオ的メディア」はどんどん増えています。

Ustreamやニコニコ動画は音声だけのメディアではありませんが、使われ方としては確かにラジオ的なものを含んでいます。

2.現在の「ラジオ」は解体し、プラットフォームは移行していく

反して、現在「ラジオ」と呼ばれているメディアは、今後縮小していくと思われます。

要因は様々ですが、現在のメディア情勢の中で、スポンサーを確保することが難しい、というのが大きな理由です。

民放ラジオ局は今の規模を維持していくのは難しいでしょう。
また、組織体としてはミニマムなコミュニティFM局も、引き続きスポンサーの確保・リスナーの確保にやはり苦しむことになると思われます。(コミュニティFMの存続については、またあらためて考えることにしましょう)

現在のラジオは、電波放送ができることを特権として、ラジオ局がプラットフォームも兼ねています。しかし上記の理由から、ラジオは今後、ゆるやかにプラットフォームをインターネット上に移行していく、ということになるのではないでしょうか。

そして、番組(コンテンツ)は分離されていきます。

3.増えることと、消えるもの

とはいえ、それはラジオ好きにとっては嬉しい未来なのでしょうか。当然ながら楽観的でいられる部分と悲観的にならざるを得ない部分があります。

増えていくもの

やはり手軽さでいえば「音楽番組」は増えるでしょう。また、今もありますが「イベントの配信」「ライブの配信」も増えていくと思います。コストがかけられない分、コンテンツのアイディア、人間の面白さに依存した番組が増えるのではないでしょうか。
(プラットフォームが番組の送り手にモチベーションを与えることができれば、ですが・・・)

消えると思われるもの

曖昧なイメージですが、インターネットでは、現在のラジオにある"空気感"や”お茶の間感”は引き継げないでしょう。

また、安定したリスナー層とスポンサーに支えられた「長寿番組」はなくなるでしょう。ラジオには数十年続くモンスター番組が多々あり、それがリスナーに変わらない日常という安心感を与えていたのですが、変化の激しいインターネットでは、変わらないことは困難です。

4.今後私たちは?

ラジオというメディアに大きな変化が訪れるのは間違いないでしょう。様々に問題がありますが、これをチャンスと見る見方もあると思います。

ラジオパーソナリティになりたい人へ」というエントリーで書いたことですが、今は喋ろうと思えば、素人だろうがプロだろうが、同じ土俵に立てるプラットフォームがあります。

であるならば、次の時代の「ラジオ文化」を作っていくことに、素人である私たちも参加できます。ですから、ラジオは今後どうあればよいか、ということについてビジョンが求められていると感じます。

誰に求められているわけでもありませんが、ラジオ好きとしては、何だか責任感みたいなものを感じてしまったりして。

今年は少し前のめり気味に、「ラジオ的なメディア」について考え、関わっていこうかと考えております。

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