スズキさん、何か書きませんか、
と言ったら、最初は「え」と遠慮されていた。
でも面白いものができそうだったので、
是非、とお願いした。

その甲斐あったなあ、とつくづく思うわけですよ。

−第6回 自転車について−


ニュースを見ていて気になった事故があったので
取り上げてみたい。

自転車による追突事故で、元看護師の女性(57)に
重い障害を残した当時高校生の女性(19)が
約5000万円の賠償金を支払うという判決が下りたそうだ。

特にデータなどを紐解いたわけではないので、
確実なことは言えないのだけど、
携帯電話の普及によってこの手の事故は
増加したのではないかと思う。
というのも、自転車に乗っていて携帯電話を
操作している人がかなり多いのだ。
特に高校生に多い気がする。

まぁこれは日常的に自転車に乗ってるのが学生に多いから、
と言うことだと思うのだけど。

車の運転でもそうだが、携帯電話の操作というのは
かなりの集中を奪う道具だ。
ちらりちらり前を見ながら操作していたとしても、
実際には何も見えていないことが多い。

携帯の操作を規制する法が施行する以前、
電話をしながら車を運転したことがあるが、
あれほど怖いことはなかった。
どっちにも集中が行かないし、いいことがないのである。

思うに、携帯を操作しながら車や自転車を運転する
人たちは怖さを知らないのだと思う。

怖さを知らないというか、怖さを感じる感覚が
極端に鈍いのかもしれない。
もし、感覚が正常な人であるならば、そのような
愚かな行為はしないはずであるから。

30キロほどで走っている自転車は、接触すると重さが
1トンにも達するそうだ。
ちなみに、30キロなんて急いでいるときには
すぐに出てしまうスピードである。

事故を起こした女子高生も携帯を操作しながらの
運転だったそうだ。

もし、彼女に携帯を操作しながらの運転の怖さを
感じる能力が高ければ、自転車の凶器性を少しでも
知っていればこのような痛ましい事故は起きなかったであろう。

自転車よりも携帯が凶器なのだと思うスズキです。