劇団『こゆび侍』の主宰である、成島秀和さんに
突撃インタビューを試みました。
面識のない段階でいきなりメールすると、
「いいですよ」とのお返事。
勇んで話を聞いてきました。とても面白い話が聞けましたよ!!

劇団『こゆび侍』成島秀和さんにインタビュー!


7 うねうねした形になります

矢透 稽古って月に何回とかってあるんですか?

成島 公演をまず決めて、その二ヶ月前から
はじめますね。
始めのうちは、週に三、四回くらいです。
公演前になると、それこそ毎日です。

矢透
台本ってどれくらい前に出来上がるんですか?

成島
稽古が始まる二ヶ月前くらいに、
初稿ができあがって・・・
あっ、じゃあ、書きますね。
(図を描く)

成島
まず初稿があります。
それが僕の原点の「嘘日記」なんですけど
初稿の段階では、
簡単なお話と、セリフを用意します。
初稿を読みあわせして、
話の内容を把握してから、構成台本を作ります。
シーンごとに分けちゃいます。
この人とこの人が出てきて、
こういうことをやります、みたいな感じです。

矢透
構成台本って言うのは、
場面場面のことなんですか?

成島
そうです。

矢透
映画で言うと、シーンごとに撮っていく
みたいな感じですね。
で、エチュードで場面を膨らませていく?

成島
エチュードで場面を膨らませていきます。
膨らませていくと同時に、
その場面で見せたい感情だったり
見せたいものを、皆で突き詰めていく
という感じですね。
たとえば「超ひも理論」っていうのを
本気で皆で勉強したりもしました。

矢透
エチュードをやった段階で、
演出家が思いもつかなかった話になったり
するのではないですか?

成島
しますね。
すごくうねうねした形になります。
それを2稿でスパッとまとめます。
さらに、決定稿ができあがっていきます。
決定稿が出来上がるのが(公演の)二週間前
くらいになります。
稽古の途中で、役者の引き出しが開くので、
見せたいポイントがどんどん変わっていきます。