劇団『こゆび侍』成島秀和さんにインタビュー!
3 普通に就職したらがっかりだ
矢透 |
大学を卒業されてから、これから どういうふうにしていこうかという プランはあったんですか? |
成島 |
就職は・・・嫌だしできないなって思ってたんです。 普通に就職したらガッカリされる、 という変な期待を勝手に背負ってしまって。 「じゃあおれ、就職活動しないよ、しない」って 周りに宣言してしまって。 |
矢透 |
(笑い) |
成島 |
それで結局、演劇ばっかりやって卒業してしまいました。 卒業してからは実家に戻って 台本ばかり書いたりしてたんですけど これじゃダメだと思って、オーディションを受けたんです。 で、合格して、東京にでてきました。 |
矢透 |
東京に出てきたのはいつごろですか? |
成島 |
卒業してから一ヶ月位してからですね |
矢透 |
結構精力的ですね。 ちなみにオーディションというのは、どんな? |
成島 |
チープなミュージカルといったらいいのかな。 歌ったり踊ったりはしなかったんですが。 そこで、小劇場で活躍している人とかを見るんです。 これはすごいな、圧倒的な差があるな、 と感じましたね。 自分もしっかりやらなくちゃいけないぞって。 あとは、応援してくれた友達が 就職してがんばっているのを見て、 それと同じくらい俺もがんばらないと ダメだと思ったんです。 |
矢透 |
わかります。 僕も大学を卒業するときに 就職か小説を書き続ける生活か?と悩んでしまって。 というのは、望まない生活に入って、そのまま 死んでしまったら困るなあと思ったんですよ。 そこでですね、悩みに悩みぬいた末、 ものを書く生活と、就職と、どっちが重みがあるか? と比較してみたんです。 就職した場合の重みには、物書き生活はかなわないな、 と決断を下しました。 |
成島 |
どうしよう、と思いつめる時期ですよね。 |