【第6回】
公演を打つためだけにバイトで稼ぐ、というのは
ナンセンスですね。
それでつぶれていった劇団がいっぱいありますよ。
公演では儲けられない、ということをまず認識して、
じゃあそこからどうするのか、ということを
考えないと。
やっぱりシビアな世界ですね。
一回失敗したら終わり、というくらい・・・。
まさか自分でも、演劇やるとは思わなかったです。
入ったきっかけも適当だったんです。
第一回は客として観ていたんですけど、第二回公演の
初日三週間前に、佐藤雄平から電話があって、
いきなり
「演劇興味ある?」
それで出演した役が乞食役。「劇団乞食」という・・・
やっていくうちに、ハマっちゃったわけですね。
演劇を続けていこう、とあらためて覚悟を決めたきっかけは、
劇団員のほとんどが進路選択をしていて、
キャストの半分が出なかった公演。
正直言って、面白いとはいえなかった。
裏方として手伝っていて
「俺らが出たらどうなっていただろう。
これはもうつぶれちゃうんじゃないか。」
って思ったんです。
「もったいないな」と。
それが、やっぱりきっかけになりましたね。
(つづく)