【第3回】

親は理解を示してくれています。
ただし、今のような生活をずうっと続けていく気はなくて、
芽が出なかったら長くて2、3年でやめようと思っている。

芽が出るというのは、まず、企業資本が入ってくるところに、
劇団を乗せられるか、ということです。
企業にソフトとして、劇団を売り込む。

やり方はいくつかあります。

例えばサンプリング。
それとは違うかもしれませんが、たとえば、
ホットペッパーを配るということをやっています。
街頭で配るより、劇場で配るほうが断然効果があるんです。

今までは実験的に、余り物を配っていたけれど、
編集長にプレゼンをして、次回の公演では、
俺らが配る、ということを前提に入れてもらうつもりです。
様々なデータから、自分たちの価値を見出してもらって
いるのです。

あとは、一年以内に劇団をメディアに出していく、
ということですね。

メディアは、今のところテレビや映画などあるけれど、
インターネットが有望だと思っています。
現在、大手企業がインターネットのコンテンツビジネスを
やろうとしているけれど、二の足を踏んでいる状態です。
「本当に儲かるシステムなのか」という疑いがあるからです。

企業は、ソフトとして面白い奴はいないか?と、血眼になって
探している。だから今はいい時期なのかな、と思いますね。

(つづく)

 
エンターテインメント論!
大嶺成人さんインタビュー

ものをつくる人たち