キープしつづけること
良いことなのか、悪いことなのか、
僕の思考は『ブツ切れ』る傾向にあるようだ。
たとえば、
会社に行けば、朝から
「嫌だ嫌だ」
と思いながら、仕事についてのあれやこれやを
考え、思い悩み、そして
こんな会社は早くオサラバしたい、
などと思う。
そのときは、
その思考が切実なものだと感じる。
ところが、
夜になって退社するや、
仕事中にはあれだけ切実に思われていたことが、
一気に頭から離れていく。
思い悩みはリアリティを失い、
10時間後くらいに出社するまで、嫌なことは
あまり考えなくなる。
良いか悪いかは別として、思考がブツ切れになるのは、
単純に楽である。
友人は、その逆だという。
仕事のことが、たえず頭から離れないのだそうだ。
それはそれで、きついだろう。
ただ、楽だから悪い、あるいは良い、
きついから悪い、あるいは良い、
という、モラリスティックな問題ではないと思う。
切実な想いを、キープしつづけたいのだ。
日常生活の、『反復の力』はものすごく大きい。
どんなに非日常的に思えるような生活でも
(たとえば、毎日毎日、深夜1時帰宅とか)
人は日常として生きてしまうことができる。
だからこそ、ある種の切実な想いをキープしないと、
いけないと思う。
『今の仕事は、自分の本当の仕事じゃない!』
という想いを抱いたなら、想いをキープしつづける、
現状を変えるにはどうすればよいか、打開策を
考えつづける、ということをしないと、
日常生活の反復の中で、切実な思いは
簡単にリアリティを失ってしまう。
現状の反復を、少しでも変えていくには、
やっぱり想いをキープしつづけることが、必要なんだと思う。