「自分の土俵」 で
「ここは自分の場所ではないな」
と、よく思う。
そう思うと、とたんに気持ちが沈む。
僕はどうも、好奇心というか、
「今、ここ」
という場所への執着心が、
人より薄いように思われる。
誰かといるとき、
どこかに行ったとき、
会社で仕事をしているとき。
「俺はここに居ていいのか?」
という疎外感に、とらわれてしまう。
じゃあ、どこならいいんだ。
と考えてみるが、
うまい答えが見つからない。
「自分の土俵」
というのがある。
終始、自分のペースを保てて、
力を最大限、発揮できるフィールド。
それが「自分の土俵」である。
よくサッカーでは
「ホーム」「アウェイ」という
言葉を使うけれど、
ここで言う「ホーム」が
「自分の土俵」に当たると思う。
周りはみんな自分の味方だ、という
安心感。
ミスを犯しても、フォローしてくれる
仲間がいる。
よし、いっちょう、やってやるぞ・・・。
僕は思った。
人生とか仕事とかにおいては
(大きく出たな)
いかに
「自分の土俵で勝負できるか」
「自分の土俵に、ものごとを
引っ張り込めるか」
というのが重要なんじゃないか。
社会人になって最初に勤めた会社では
右を向けば怒られ、左を向けば叩かれ
「なっとらん」と説教を喰らい、
ヒーヒー言っていた。
「そこで頑張るのが、社会人だろ!」
と、人は言うかもしれない。
「他人の土俵で悪戦苦闘すること」
それが大人じゃないか、と。
でも、よく考えてみると
「100パーセント他人の土俵」
みたいなところで勝てるわけがない。
そんな勝ち目のないことを
ずっとつづけてるのは無意味だ。
やっぱり最後は
「自分の土俵」
で勝負できるか、どうかなんだ。
・・・
しかし
エラソーなことを考えている僕は、
そんなこと
ぜーんぜんできてないのである。
「自分の土俵」
というものへの、憧れだけがある。