ついに全国のラジオが聴き放題に!ラジオの未来はバラ色か!?
こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。
忙しさにかまけてすっかりご無沙汰してしまいましたが、ラジオ界に大きなニュースがかけめぐりましたので、重い腰をどっこいしょして急いでエントリーを書きました。
さる3月25日、衝撃的なニュースがかけめぐりました。
パソコンやスマートフォンでラジオが聴けるIPサイマルラジオサービスを提供する、(略)「radiko.jp」(http://radiko.jp/)で配信中のラジオを日本全国で聴取可能にする『radiko.jpプレミアム(エリアフリー聴取)』を4月1日(火)より開始します。
(配信エリアの枠を超え、日本全国で聴取可能に)
なんと、ついに全国のラジオが聴き放題に!!夢にまで見た世界が現実に!!
ちなみに「システム・サーバーなどにかかる初期費用と運用費をカバーするため」月額350円(登録初月は無料)。また、聴けるのはradiko.jpに参加しているラジオ局で、かつ一部の番組は除く、ということです。
条件はあるものの、ついに実現したエリアフリー聴取。これにより、いったいラジオ界はどうなるのでしょうか?
ラジオはこれからこうなる?! その1.Webサービス化が進む
以前、私は「ラジオのプラットフォームはインターネットに移行するのではないか?」と書きましたが、やはりその傾向は進みそうです。
インターネットでラジオを聴く、というリスナー層が拡大してくれば、必然的に主戦場が移ってくるからです。
実際にradikoは新しく若いリスナー層の拡大にある程度成功しているようですが、そのリスナーが電波による聴取に移行するとは考えにくいです。「ラジオはスマホやPCで聴くもの」というのが常識になる日も遠くないでしょう。
ラジオはこれからこうなる?! その2.新たなマーケティングツールとなる
有料サービスとはいえ、聴取エリアが全国に広がることで何が起こるでしょうか。ラジオが聴取エリアの枠を飛び越えることで、新たなマーケティングツールとして花開くのでは?と期待しています。
ラジオはSNS的なメディアだとよく言われますが、その潜在能力を活かすには、やはり「聴取エリアが限定されている」という点がネックでした(
ポッドキャストやインターネット配信などでカバーされてきましたが)。
良い番組には、熱狂的なリスナーがつきます。
一定の人数のファンを持っているメディアはパワーを持ちますから、そのパワーを上手く活かして欲しいです。
また、CMが全国に流せるのも大きなポイントではないでしょうか。
地方の企業が、今まではアプローチできなかった遠くの地域に向けて自社商品をアピールすることができます。
「はあ、ラジオCM?」と敬遠していた企業も、この機会に、ラジオCMを広告媒体の一つとして検討してくれるかもしれません。
あと、どうでもいい話ですが、最近「宣伝会議」がラジオCM講座を開いていて、「ラジオ不況の時代にわざわざ金をとってラジオ好きをだまくらかす不埒なやつばラメ!」と思ったのですが、私が間違いでした。
ラジオはこれからこうなる?! その3.とはいえ本質的な問題は未だ変わらず
とはいえ、民放ラジオの本質的な問題である「経営の厳しさ」は当分変わらないと思われます。
ラジオに大事なのはやはり「人(パーソナリティ)」と「番組(コンテンツ)」というソフト面です。ソフト面を充実させるにはやはりお金が必要です。お金の亡者にナレ、とは言いませんが、安定した経営ができることは重要です。
ラジオの広告収入の減少と、経営の厳しさを鑑みるに、大きな組織体としてラジオを維持していくのはやはり難しい、と言わざるを得ません。
ですから、インターネット化によって「小型の組織による、マネタイズ化に成功したラジオ局」の成功例が出てくるといいなあ、と私は思っております。
ラジオはやっぱり面白い
「radiko.jpプレミアム」の登場で、日本のラジオメディアをめぐる歴史は大きく動くと思います。
プラットフォームの移行で期待されるのは、リスナー層の拡大や、Webサービス化による新たなマーケティングの方法の拡充などでしょう。しかし、これらは即効性のあるものではなく、時間をかけて開拓するべきものです。
今はラジオに元気がなくって、このエリアフリー化によって、「ドラゴンボール」の元気玉のように、「ラジオにみんなの元気を分けてくれ!」という状況かもしれませんが、
私としてはラジオの未来を見てみたいので、さっそく4月から「radiko.jpプレミアム」に登録してみようと思います。
全国の面白いラジオ番組を紹介するキュレーションなどもやりたいですね。ラジオがこれからますます面白いメディアになることを願っております!
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