スズキさん、何か書きませんか、
と言ったら、最初は「え」と遠慮されていた。
でも面白いものができそうだったので、
是非、とお願いした。

その甲斐あったなあ、とつくづく思うわけですよ。

−第4回 アーティストとクリエイターについて−


今回は「アーティストとクリエイター」についてのお話。

僕は音楽を聴くのが好きでして、結構頻繁に
オリコンのランキングとかをチェックするんですよ。
オリコンには今をときめくアーティストと呼ばれる人たちの楽曲が、
一位を巡って日々闘いを繰り広げているわけです。

さて、このアーティスト達ですが、最近よく聞く騒ぎとして
「パクリ」騒動というのがあるんですがご存じでしょうか。

聞いたことある人も多いと思うのですが、
有名なところで言えば浜崎あゆみとかオレンジレンジとか。

彼ら(彼女ら)は他人の楽曲を巧みに利用し、
自分の楽曲として世に送り出しているというわけです
(噂です)。

この「パクリ」が物議を醸しているわけですけども、
はたしてこれは問題のある行為なのでしょうか?

法的にどうなっているかというのは僕にはわかりません。
ただ、この行為自体を考えたとき、僕には問題のある行為には
思えないのです。

僕が社会人として仕事を始めた当初研修があったのですが、
その時の講師がこう言っていました。

「使えるソースは使いなさい」

つまり、プログラムのソースは使い回しが可能である、
ということです。

プログラムをやらない人の為に簡単に説明しますと、
例えば一桁の足し算を行うプログラムがあったとします。

二桁の足し算を行うプログラムを作成する際、
一桁目の足し算を行うプログラムは作成されているわけですから、
それを使用しましょう。と、そういう感じです。

そんなわけで、有用な物はみんなでどんどん使ったらいいと
思ってしまうんです。

もちろん、そういう手法で楽曲を生み出している人たちを
アーティストとは呼べません。

彼らはクリエイターなのです。

改作と改変の名人を一流のクリエイターと言います。
オレンジレンジや浜崎あゆみ(の作曲者)は、
アーティストではなくクリエイターと呼ぶべきでは
ないのでしょうか。

プログラムの世界では日常茶飯事なのに、場所が変わると
対応が変わる。やっぱり人間って面白い。