スズキさん、何か書きませんか、
と言ったら、最初は「え」と遠慮されていた。
でも面白いものができそうだったので、
是非、とお願いした。

その甲斐あったなあ、とつくづく思うわけですよ。

−第14回 生きる意味−


割と哲学的なお話ですが、
皆さんは自分が生きている意味とか
考えたことがあるでしょうか?

僕も中学生だか高校生くらいの時に、
こういった話題についてちょっと考えた
ことがあります。

その時は結局答えがみつかりませんでした。

というか、
生きていることに意味なんて無い、というのが
当時の結論だった気がします。

もちろん、戦争の為や労働力の為に生まれた
という見方もあるかも知れません。
しかし、それは人間が作り出した意味であり、
本質的な意味とは違うと思うのです。

というわけで、なんで生きてるかわからないけど、
とりあえず生きてることは事実で、
それが意味なのかなぁと当時は思っていました。

で、話は変わりますが、
最近僕は死んだときのことを考えたのです。
死ぬということは、僕の世界が終わるということです。

僕がこの世からいなくなってしまうのです。
何も残さず、世界に何の影響も与えることなく。

例えば僕が作家で小説を書いてたとすると、
それは世に対して何かを残したことになります。
音楽をやっていて、CDを出していたとしたら、
それもこの世に自分の存在を残したことに
なると思うんです。
しかし、今の僕はとくに何も残せない。

僕という存在はこの世から消えてしまうわけです。

そんなことを考えたら、
ふと寂しい気持ちになってしまいました。
僕が生きている意味ってなんなんだろうと、
再び考えてしまったのです。

で、その時なんとなく頭に浮かんだのが、
子孫を残すことだったのです。
つまり、子どもを作ることで、
自分の遺伝子を残し、僕がこの世から消えて
無くなってしまうのを防ぐことが出来るんじゃないか、
と思ったわけです。

実は簡単なことだったのです。
ただ、動物の本能として持っていることが、
実は生きる意味だった。

こんな答えが出てから、なんとなく生きていくことに
意味を持つことが出来ました。
僕が生きる意味は結構近いところにあったんだなぁ。

皆さんはどう思います?