裁判傍聴に行くの巻

第2回:裁判はまだ始まらない(1)

裁判は、今のところ平日にしか行われていない。

国民の司法参加がイマイチ盛り上がらないのは
そのせいもあるんじゃないかと、僕は思う。

僕も、運良くたまたま有給休暇を取得できたが
忙しい時期なら取れたかどうかわからない。

平日休みの仕事をしている人もいるけれど、
やはり多くの人の予定が自由になる土日に
裁判が行われていないのは、残念である。

もちろん、司法に携わる人の都合だって
あるのだろうけれど
国民の司法参加を求めるならば、
土日開廷の検討をお願いしたいところだ。

さて、いよいよ初の傍聴へ繰り出そう。

今回は、自宅から一番近い裁判所である
東京地裁へ行ってみることにした。

前述した
『裁判長、ここは懲役四年でどうすか!?』
を読んで予習したところによると、
裁判は、初公判を見るのがおすすめ
だという。

公判の2回目、3回目からいきなり傍聴しても
起訴内容の概要もわからないし、
何が争点なのかもわからない。

その点、初公判ならば、起訴事実の一から
始めるので、追いやすい。

そしてさらに、高裁とか上の裁判所になると
いちいち、起訴内容をおさらいするわけでもなく、
これまた初見ではわかりにくい。

そういうわけで、地裁なのである。

さあ、霞ヶ関の駅をおりた。
いよいよ地裁の門をくぐろう。

(つづく)