裁判員制度について、語る。編

ヤモリさんは僕の友人で、
法律家を目指しておられます。
裁判員制度について理解を深めるとすれば、
この人をおいて他にいないでしょう!

第6回:でもやっぱり義務は重い?

矢透 義務になったらやるしかないけども、
普通に生活していた人が、
急に人の運命を決める場に
引っ張られるというのは
やっぱり負担が大きいと思う。


ヤモリ それはそうだろうね


矢透 法律を勉強していたわけでもなく、
例えば普通に野菜を売っていた人が
殺人事件を裁く場に呼ばれて
一人の人間の刑を確定していく
というのは
ものすごく重いことだと思うんだけど、
そういうことは
我慢してもらわなきゃしょうがない、
ってことなんだろうね。やっぱり。


ヤモリ そうだよね・・・
でも例えば
「投票しなきゃいけない」
っていうのも、国民の義務でしょ。
それとあまり変わらないんじゃないかな。

裁判員は拘束時間で言うと三日
大きいっちゃ大きいけど、
一生で数えれば、選挙にもそれくらいの
時間をかけているだろうし。

それにたぶん、
裁判員は一生に一回しか来ないから。


矢透 そういうもんなんだ。


ヤモリ えーとね、
50年間で1回くらい裁判員をやる
可能性が、25人に1人。
2回、3回というのは、めったにない。


矢透 確率論的はそうかもしれないけど、
選ばれる人は選ばれるわけだからね。

でも思うんだけど、
選挙は確かに義務なんだけど
どこか形骸化しているというか
義務とはいえ、責任感からすると
軽いというか、まあ
納税の方が重いようなところが(笑い)


ヤモリ 選挙は、戸別訪問禁止とか
お金を持ってる大政党に有利な
ことになっていて
「国民に近づけていこう」
っていうところと反するようなところが
あるんだよね。

日本にはどうも、
民主主義とか国民主権とかの考え方を
根付かせようっていう発想が
あまりないのかもしれないね。(笑い)


次回、「職業裁判官なら、いいのだろうか?」につづきます!