劇団『こゆび侍』成島秀和さんにインタビュー!
9 究極の目標は町長になること
矢透 |
その、僕もいちど演劇の台本を書こうと したことがあるんですが、最後まで書けなくて。 演劇って、ほら、舞台の上で あらすじを淡々とやるわけじゃなくって、 いろんな仕掛けをいれなくちゃいけませんよね? ああいうことがどうしても書けないんです。 |
成島 |
たとえば先ほどの話を 桃太郎で考えるとわかりやすいと思うんですが たとえば猿の過去だったりとか、 桃がどんな風に流れてきたのか、とか。 いろんなシーンごとに、お話を膨らませていって それを一つにまとめるんです。 |
矢透 |
なるほど。 いやあ、演劇って僕にとって本当に 未知のゾーンなんですよ。 演劇って本当にいろんなことができるから 面白いですよね。 |
成島 |
でも、その 「いろんなことができる」 っていうところに縛られていた時期もありました。 「何かやらなきゃいけない」って。 でも今は、やりたくないことはやらないっていう 方向なんです。 さいきんは、すべてが対話だと思っていて。 稽古場では「対話と発見」としか言わないんですけど。 |
矢透 |
さっきの話にも通じますね。 命令じゃなくて、役者の引き出しを開けていく という。 |
成島 |
どれだけ発見できるか、ということですね。 日常生活では、どれだけいっぱい発見できたかで、 人生が楽しくなるかが決まる・・・ うーん、うまく言えないですね。 |
矢透 |
やっぱり最終的な目標としては、 それで食べていく、 ということでしょうか? |
成島 |
まあ、商業的にはそうですね。 でも僕の究極的な目標としては、 『町長』になりたいな、と思っているんです。 日常を歩いている人が、いろんなことに 気がつくことのできる、発見に満ち溢れた 世界にできたらな、と思っています。 うーん、気持ち悪いなあ(笑い) でも、いいものを提供し続けていきたいなあと 思います。 |
矢透 |
がんばってほしいと思います。 ありがとうございました。 |
成島 |
ありがとうございました。 |
インタビューはこれにて終了!
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