劇団『こゆび侍』成島秀和さんにインタビュー!
1 突然メールしてしまいまして
矢透 |
よろしくお願いします。 |
成島 |
こちらこそよろしくお願いします。
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矢透 |
突然メールしてしまい、すみません。 あのー、いちおう説明しますと、 ヤトミックカフェというのは、 いろんな読みものをコンテンツとして 提供していこうという、個人サイトです。 今回お話を伺おうと思ったのは、 先日のこゆび侍の公演を観てですね。 何だか心をかき乱される感じがありまして。 一体どんな人が作っているんだろう・・・? という疑問からなんです。 今回僕が見たのが 『真夏の夜の蛇腹姫』 というタイトルの公演だったんですが、 もしよければ、読者の方に向けて、こんな話だよ っていうような紹介をしていただければ・・・ |
成島 |
あらすじっていうことですか? あらすじっていうことだと、すごくシンプルで つきあっていた男女・・・ 男の人が蛇で、女の人が蛾なんですが、その二人が、 彼女の浮気をきっかけに心が離れてしまうんです。 最後には彼女が死んでしまうという・・・ あの、すごく簡単に言えば、ということなんですが。 |
矢透 |
他にもいろいろと、演劇的な装置がありますね。 あらすじとは関係のないレベルから 物語を俯瞰したような登場人物が出てきて いろいろと働きかけるとか。 あと、僕が見ていて思ったのは、 男女の話だったんですが、 ものすごく生々しい感じがしたんですよ。 |
成島 |
そうですね・・・生々しい・・・うーん 僕はそんなにどぎついことをやろうと 思ったわけではないんですね。 生の感情が舞台の上で動く、というのが 一番面白いと思っているんです。 それがダイレクトにお客さんに伝わったんだとしたら、 いいですね。 |
矢透 |
その生々しさ、というのが、 「こういう話、あるよな」 っていうのも、もちろんそうなんですが、 役者の声や叫びを聴いていると、自分の嫌な部分を 見せつけられたような感じがあったんですよ。 |
成島 |
(笑い) まあ・・・そういうのを見せてどうなんだ、 という意見もあったりしたんですが、 役者の引き出しをちゃんと開けた結果だと いうことでしょうか。 みんな同じような経験をしてきてるんと思うんです。 そう思うからお客さんを信頼しています。 僕も一時期、自分は特別だと思っていた 生意気な時期があったんですけど、 「全然そんなことねえや」って 大学を卒業したくらいから思うようになって。 もっとこう、暮らすとか、生活するって どんなことかな、とか もっと足元を見つめなおさなくちゃいけないと 考え直したんですよね。 |