20:男の器
2008年も11月下旬にさしかかり、
めっきり寒くなった。
本捨ては、遅々として進まない。
なぜか。
思い切りが足りないからだ。
「これはもう読まない。捨てちゃおう!」
という思い切りが足りない。
僕は以前から、
「自分は、男としての器が小さいのでは・・・?」
と思っていたのだが、
まったくその通りであった。
むしろ
スモールサイズ
であった。
合掌。
しかしそれにもめげずに、
本棚をゴソゴソとはいずりまわり、
処分する本の第一弾を選び出す俺。
・・・
この量の中途半端さがまた、もの悲しさを誘う。
しかしナニハトモアレ、
これで弾みをつけて、どんどんと
家にあふれる本を処分していく所存だ。
最後には俺は、本捨ての豪傑になる。
ブックオフ(※)で100円で買った文庫本を、
惜しげもなくたき火にくべてしまうくらいの
恐るべき豪傑に、だ。
※ブックオフ
清水國明の姉が代表を務める新古書店。
そのコネクションなのか、何なのか
清水國明がCMに出演していることで有名。
(つづく)