舎流楼灯(しゃるろっと)さんのコラム。
「そばにあるもの」から、さらに世界を広げて
どこへ、いく、のか?


14 カラダとココロ4

男児用と女児用

この二つが対になって存在するものと
対面するのは
しゃるにとって恐怖だった。

服はほとんど男児用だった。

幼稚園に上がるまで
水着さえも男児用だった。

親戚のおじさんが一緒に居たときだけ
ピンク色の靴を買ってもらえた。

ランドセルが赤だった時は
ほっと安堵に胸をなでおろした。

そのくらい
男子と女子の境目を通過するのは
しゃるにとって恐怖だった。