番外編2回:2010/02/08
ただいま、ちょっと寄り道中。
書評ブログ
「ブックブックこんにちは」
の執筆メンバーによる、オススメ本を
ご紹介中です!
この企画は、インターネットラジオ「YTR」で
配信中の「ブックブック鼎談」と連動しています。
放送と合わせてお楽しみくださいね!
メンバー・薮さんが2009年大晦日に読んでいた本
城下の人ー石光真清の手記 1 (中公文庫)
昨年(2009年)にドラマの第一部が放送された
「坂の上の雲」は、正岡子規や秋山兄弟、という
スターを描く物語なんですが、
そのちょうど「裏」に当たるような本です。
明治元年に熊本の城下町に生まれた著者が
西南戦争を間近で見たり、日清戦争に従軍するうち
ふとしたことから、
ロシアに忍び込むスパイとなって、日露戦争に
向かっていく・・・。
手記なので、基本的に事実に即しているのですが
教科書の「知識」でしか知らなかったことが
いきいきとした描写でよみがえってくるんです。
目の前で実際に戦争が行われているような緊迫感!
それに、今から100年以上前の青年の心情が
手に取るようにわかる。
それもまた、読書の楽しみの一つなんですよね。