スズキさん、何か書きませんか、
と言ったら、最初は「え」と遠慮されていた。
でも面白いものができそうだったので、
是非、とお願いした。

その甲斐あったなあ、とつくづく思うわけですよ。

−第2回  映画について−


今回のテーマは「映画」にしようと思います。
なぜなら、僕は映画が好きだから。
なんて単純なテーマ選択なんでしょうか。

映画がこの世に産声を上げたのは、おおよそ1890年代。
ハリウッドに撮影所が出来たのが1910年代。
というわけで、現在の映画産業というのは
既におよそ100年の月日を経ているわけです。

しかし、これだけ月日が経っても、
映画の完成度はとどまることを知りません。

次々と我々を驚かすストーリー、CG、特殊メイク等々。
100年でこれだけ進化した映画は、この先どのように
進化していくのでしょうか。楽しみで仕方がありません。

さて、この映画ですが、僕はいつも思うことがあるのです。
恐らく、皆さんも一度は思ったことがあると思います。
それは、

テレビと映画はどう違うのか?

という点です。

与えられる尺は一緒で、同じようなドラマを
作成する場合、映画とテレビではどう違うのか。

例えばsfx等は映画でないと作成するのは難しいでしょう。
特殊メイクをふんだんに使いますし、cgも断然多く
使うはずです。

これは普通のテレビではまず無理ではないでしょうか。
例えば、テレビでスターウォーズを作成しようとすると、
とんでもない貧相な宇宙戦争になってしまうはずです。

では、予算の枠組みが関係のないヒューマンドラマ
だったらどうなるか?
特に特殊メイクを使うわけでもなく、cgも使いません。
同じ町で撮影を繰り返すならば、場所を取る資金も必要としない。
セットで事足りてしまう部分もある。

思うに、ドラマと映画ではストーリーの展開が違うんですよね。
視聴者の見方の違いというか。

つまり、映画というのはある程度みたいと思っている人が
見に来るものであるはずなのです。

そうすると、前半つまらない展開になろうとも、ふんだんに
伏線を張ることが出来る。
それが後の展開に作用させるというパターンを使うことが
出来るわけです。

しかし、ドラマの場合はそうはいきません。
なんとか視聴者をドラマに惹きつけなければいけませんから、
ジェットコースターのように急展開を沢山用意しなければならない。

映画とドラマの違いはまさにここにあるのです。
伏線バリバリのドラマがつまらないと言われてしまうのに対し、
前半ぐだぐだなのに後半になって面白くなった映画が
良作と言われる所以はここにあるというわけです。

映画の楽しみ方は人それぞれですが、このように
映画とドラマの違いに目をつけて楽しむのも、
一つの方法かもしれませんね。

これが皆様の意識改革のお助けになればと思います。