裁判員制度について、語る。編

ヤモリさんは僕の友人で、
法律家を目指しておられます。
裁判員制度について理解を深めるとすれば、
この人をおいて他にいないでしょう!

第7回:職業裁判官なら、いいのだろうか?

矢透 学校で習ったよね?
日本は民主主義で、国民主権で
国民が政治家を
選んでるんだっていうことは。

でも、選挙とかもそうだけど、
理想としては素晴らしいけど、
実際は俗っぽく、
なあなあになっちゃってる
ってことがあるじゃない?

今回の裁判員制度も、
「国民と司法を近づける」
という理想はわかるんだけど、
負担としては
選挙とかとは比べ物にならないなあと
思っていて、
人の生き死に、場合によっては
死刑の判決も下さないといけない、
ということになると
何か・・・個人の心理的なところ、
生き方の問題にまで突っ込んでくる
制度であるというか。

人の生き死にを決めるっていう
そういうところに身を置くことが
個人の義務である、
っていうことを決められちゃうのは
ものすごく重いよね。

やっぱり理想は理想として、
実際の運用は
ものすごく難しいと思うんだよね。

ヤモリ 特に量刑の話、死刑か無期懲役か
もめたところで何が起こるのか?
っていうのは、ほんと怖いところだよね。

ただ、国民にとってそれは重すぎるんだ
ということであれば
職業裁判官なら安心して死刑を出せるのか
っていうと
また違うんじゃないか、とも思うんだよ。



矢透 そうだね。

「裁判官が下せばいいんだ、自分たちは
関係ないんだから勝手にやってくれ」

というのも違うような気がするし
その一方で

「裁判官だって人間だ、それでもしっかり
やってるんだから、裁判員であるあなた方だって
きちんとやってもらわないと困る」

というのも
乱暴すぎるような気がするねえ・・・。


ヤモリ やっぱりそれは
どっちもどっちなのかなあ、
という気はする。


次回、「死刑について」につづきます!