第8回:やぶ → 矢透 2010/01/01

「家で集中して読めない」
僕もおんなじですよ!

ひとり暮らしで幸か不幸か邪魔する人もおらず、
誘惑といってもテレビとパソコンくらいなのに、
なぜか集中出来ないんですよね。

暇なときには、本を読むために
電車に乗りに行くことがあります。

関東近郊のJR線には「大回り乗車」
という制度があって

たとえば新宿から池袋への切符を買えば、
ふつうは山手線か埼京線で高田馬場を
経由していくと思いますが、
あえて渋谷、品川、東京と反対に
回っていくのです。
(詳しくは検索してみてください。)

これを応用すると、お金をかけずに、
集中した読書ができます。
疲れたら居眠りするなり、窓の外を
ぼんやり眺めるなり…

この趣味を人に教えると、変人扱いされるのが、
難点と言えば難点です(笑)

まあこれは極端な話ですし、万人に
勧められませんが、どこで読めばいいか
本に聞いてみるのはいかがでしょう。

どんな本にも、合う場所、合う時間が
あると思うのです。
たとえば短いエッセイをまとめたものなら
切れっ端の時間や待合室がいいと思いますし、

ビジネス書は朝会社に行く前読むと
労働意欲がわいてくる・・・気がします。

ドストエフスキーは、
土曜深夜のファミレスかなあ。

もしぴったりする時間や場所が
イメージ出来ないのなら、その本にとって
僕はお呼びでないので、とりあえず本棚に
放り込んでおくのがいいかもしれません。


よく最近の若い人は本を読まないと
言われますが、そんなことは絶対ない。
好きな人は読んでます。

ただ、いわゆるアッパー層が本を読む
時間すらなく、職務に熱中しているのは
気になります。

本を読む時間がないっていうけど、
それは仕事をやり過ぎで、
家電でも能力の100%を使い続けたら
すぐ壊れますよ。

仕事は限界の6割から8割くらいにとどめて、
むだな時間で
ゆっくり本を読んでほしいんですよね。

その方が、いざという時に乗り切れると
思うんですが・・・

なんだか話が妙な方に行ってしまいました。
でも、むだな時間あってこそ
楽しい読書ができるはずです。

そして、むだな時間をそぎ落とす方に
向かっている最近の社会は
人々から本を遠ざけてしまい、結果的に
社会の能力を下げると思うのです。

(次は、矢透→やぶさんです)



やぶ
編集者をめざして中くらいの出版社に入るも
なぜかスーツを着る営業部隊に。
それはそれで居心地がよくて、はや数年。

「お客さんのほしがるものをすっと出す」
がモットーですが、時にははずして怒られたり。

やぶさんの参加するブログ: ブックブックこんにちは

矢透
ヤトミックカフェ店主。
「趣味は読書」とは決して言えません